テレアポを楽しむ

テレアポを楽しみながら行うことができているでしょうか?

「テレアポは、電話の相手から嫌がられて傷つくからやりたくない」「テレアポなんて、新人や下積み時代の社員が行うものだ」「テレアポは、今の時代、非効率で時代遅れだ」

このように、テレアポは、ネガティブなイメージや苦手意識を持っているビジネスマンが多くいます。もちろん、“楽しむ”なんてもってのほかと考える人がほとんどではないでしょうか?

しかし、テレアポは、電話代や人件費などを除けばコストはかかりません。特別なツールやシステムなどを使う必要もなく、もっとも手軽に取り組むことができる新規顧客開拓の営業手法の一つです。

つまり、テレアポを楽しむ思考法さえ身につければ、少ないコストでさらに多くの見込み客にアプロ―チを行うことができ、今よりも大きな成果を出せる可能性があるのです。そこで、今回は、つらいテレアポを楽しむための思考法、そしてテレアポの成功率アップのコツをわかりやすく解説します。

テレアポを楽しむことができない理由

テレアポを楽しむためには、まずはテレアポをつらいと感じてしまう理由を理解しておく必要があります。つらいと感じる原因に向き合うことで、そんな状況に自らを追い込んでしまわないよう意識することが大切です。

テレアポを楽しむことができない理由

・テレアポを強制されるから
・テレアポは成果が出にくいと感じるから
・電話の相手に嫌がられて傷つくから
・自信をなくしてしまうから

テレアポを強制されるから

テレアポにネガティブなイメージが強いのは、テレアポという営業手法が会社や上司から命令されて行うケースが多いからです。

テレアポは、電話代や人件費などを除けば大きなコストもかからないため、指示や命令をしやすいというのが大きな理由でしょう。しかも、テレアポは、営業成績が悪いときに限って、上司がその解決策として強制するケースも定番となっています。

仕事でうまくいっていないときに、会社や上司から強制されれば、最初からやる気が出ないのも当然です。

テレアポは成果が出にくいと感じるから

テレアポは、“100件中、1件獲得できれば良いほう”といわれています。つまり、成功率は1%程度です。

もちろん、これは販売する商品・サービスによっても異なりますし、電話の相手が法人なのか個人なのかによっても少しずつ変わってくるでしょう。しかし、よほど優秀な営業マンであったとしても、10件程度の電話では1件、2件のアポイントが確実に取れるとは限りません。

ある程度のアポイント件数を獲得するには、数十件から100件ほどの電話をかける覚悟が必要です。しかし、1人で1日100件の電話をかけようと思ったら、1時間で13件×8時間(=13件/1時間×8時間=104件)も電話をかけ続けなければなりません。“テレアポは成果が出にくい”と感じてしまうのも無理はありません。

電話の相手に嫌がられて傷つくから

テレアポは“断られてなんぼ”といわれますが、断られるどころか、中にはひどい態度やことばを浴びせられることもあります。営業電話と分かった瞬間、仕事のストレスをぶつけられるかのように怒った態度を取られ、運が悪いと八つ当たりをされることもあります。

人は誰しも“売り込まれる”と思うと防衛本能が働き、このような態度を取ってしまう……そんなことは理解していても傷ついてしまうものです。

自信をなくしてしまうから

アポイントの成功率が低いとわかっていながら、「成績が悪いから」と上司に命令され、実際に電話をかければ、冷たい態度を取られてさらに傷つく……こんな状態に陥っては自信をなくすのも当然です。

自信をなくした状態で、さらにテレアポを続ければ、もうメンタルもボロボロ。負の連鎖の始まりです。実際、こうした悩みを抱えている人は多く、テレアポを楽しむことができないのも無理はありません。

テレアポを楽しむため思考法

テレアポを楽しむ女性

テレアポの電話をかけるたびに、毎回アポイントを獲得できれば、これほど楽しい作業はありません。しかし、現実は、なかなかそのようにはいきません。

テレアポを楽しむためには、アポイントを取り付けられたか、取り付けられなかったかの「結果」ではなく、電話をかけてアポイントを取り付けていくという「作業」にフォーカスすることが大切です。

そして、作業そのものを楽しむ発想や、作業を繰り返し行うことで得られるメリットを意識することがポイントです。

テレアポを楽しむための思考法

・断られて当たり前という意識を持つ
・数をこなせば必ず結果につながるという意識を持つ
・得られるスキルを意識する
・成功後のゴールをイメージする
・同僚やライバルとゲーム感覚で楽しむ
・成功率アップを意識する

断られて当たり前という意識を持つ

テレアポは、どんなに営業成績が優秀な営業マンが行っても、必ず成功するということはありません。誰でも知らない会社から営業電話がかかってくれば、断るのは当然ですよね。

テレアポは、「断られて当たり前」と、気楽な気持ちでフットワーク軽く電話をかける意識が大切です。

もちろん、ときには情熱的に商品をアピールしたり、トークスクリプトを改善したり、成功率を意識したりすることも大切ですが、考え過ぎてしまい電話をかける作業が止まってしまっては本末転倒です。

「次へ、次へ」という気持ちで、電話をかける作業のテンポを止めないことを意識しましょう。

数をこなせば必ず結果につながるという意識を持つ

テレアポの成功率は、決して高いとはいえません。平均的な成功率が1%だとすれば、とても非効率な営業手法に感じることもあるでしょう。

しかし、言い換えれば、数さえこなすことができれば、広告費などのコストをかけなくても確実にアポイントを獲得することができる唯一の営業手法ともいえます。必ず結果が出ると信じて、電話をかける量をとにかく増やしていく意識が大切です。

得られるスキルを意識する

テレアポを、ビジネスマンとしてのスキルアップの機会と捉えれば、前向きに取り組むことができます。仮に、上司から指示を受けてテレアポを行う際も、以下のように考えてみてはいかがでしょうか?

「自分は、テレアポを通じて、スキルアップの機会を与えてもらっている!しかも、うまくいけば会社の売上にも貢献できて、さらには、自分の評価や給与アップの機会にもなる!」

もちろん、過剰なポジティブシンキングは不要ですが、テレアポでは、電話の相手の心の機微に触れることとなりますので、コミュニケーションスキルが上がることは間違いありません。

成功後のゴールをイメージする

アポイントを獲得することができ、商談が上手く進んだ場合、自分はどんな成果を得ることができるでしょうか?

「上司から褒められる」「収入や成績がアップする」「組織に大きな刺激・進化を与えることができる」「自分自身の成長・経験につながる」このように、ワクワクする未来をイメージすることで、地味で単調な作業も楽しくなるものです。

同僚やライバルとゲーム感覚で楽しむ

単調な作業も、ゲーム感覚で行えば、楽しく取り組むことができます。ゲーム感覚で行うためには、同僚・ライバルと数字を競い合うことも一つの手です。

励ましあったり、上手くいかないときはヒントをもらったりすることで、さらに良い結果が生まれる可能性もあります。

成功率アップを意識する

テレアポは、電話をかける「量」を増やすことも大切ですが、同時に電話の「質」を上げる意識も大切です。

作業的に電話を繰り返しかけていく中で、「このトークは反応が良くなかったな」とか、「この質問に対しては、うまく切り返すことができたな」などの気づきがあれば、必ずメモをとり、次の電話にさっそく取り入れてみましょう。

また、「こうしたらもっとうまくいくのでは?」といった仮説を立て、チャレンジをしながら作業を繰り返していくことが大切です。そして、テレアポの結果を記録し、成功率を可視化することで、自身の成長をRPGゲームの「レベル上げ」のような感覚で楽しみましょう。

テレアポ成功率アップのコツ

テレアポの成功率をアップさせるためには、電話をかける前の事前準備が肝心です。最低限準備しておくべきものを紹介しましょう。

テレアポ成功率アップのコツ

・精度の高い営業リストを用意する
・トークスクリプトを作成する
・電話をかける件数や時間などルールを決める
・最初の15秒を意識する
・一度の電話で無理に成果を出そうとしない
・振り返りを行いトークスクリプトを改善する

精度の高い営業リストを用意する

営業リストの精度は、とても大切です。営業リストの精度によって、アポイントの成功率は大きく変わってきます。

営業リストの選定を間違ってしまい、精度の低い営業リストを利用すると、その後どんなに高度な電話テクニックを駆使しようとも、まったくニーズのない企業にアタックし続けることになります。当然、大きな成果につながることはないため、精度の高い営業リストを用意することが最初の重要なポイントです。

精度の高い営業リストを用意する方法としては、リストを販売している専門会社に依頼するという選択肢も一つです。一例ではありますが、当社ディップ株式会社が提供する「セールスパック」は、人材派遣会社向けに、あらゆる求人媒体の最新情報を反映した精度の高い営業リストを提供しています。

セールスパック

トークスクリプトを作成する

トークスクリプトは、話す内容をパターン化することで、頭で考える時間を減らし、作業的に、効率的に電話をかけることを目的として作成するものです。また、「こう言われたら、こう切り返そう」という応酬話法もトークスクリプトとしてしっかり用意しておきましょう。

電話をかける時間帯は14時~16時

テレアポは、14時~16時にかけると獲得率が良いといわれています。

サラリーマンにとって、朝一番はメールチェックやタスクの整理、午前中は重要度の高いタスクに着手している時間帯です。もちろん、業界・業種・企業・担当者によっても異なりますが、お昼休み後から終業前の夕方頃が比較的落ち着いていているため、14時~16時がテレアポにおすすめの時間とされています。

電話をかける件数や時間などルールを決める

テレアポを作業的に行うためには、あらかじめ電話をかける時間や件数を決めておくことが大切です。時間や件数を決めることでメリハリがつきますし、逆に、アポイントが取れたら終了というルールで続けていくと、まったく調子の出ない日などもあるため、テレアポがつらくなってしまう原因となります。

最初の15秒を意識する

電話応対は「最初の15秒で決まる」と、いわれています。冒頭の電話の印象が良くなるように、名乗り・声のトーン・話すスピードなどを意識しましょう。

ちなみに、声のトーンは、いつもより1トーンから2トーンほど高い声のトーンを意識すると良いとされています。ただし、不自然に高い声は、相手を“いかにも売り込みをされている”といった気持ちにさせてしまうため逆効果です。

一度の電話で無理に成果を出そうとしない

営業電話では、どのような人が電話に出るかわかりません。たまたま電話を取った人が、「営業電話だから」という理由だけで「必要ありません」「担当者はおりません」といってしまうケースも多くあります。

こういう電話の相手に対して、アポイントをとろうと無理矢理にトークを進めたり、担当者の紹介をお願いしたりしても、取り合ってはくれないでしょう。そのため、電話の相手の最初の反応を見て、ときには電話をかける日程をあらためる判断も必要です。

また、どうしても担当者に会いたいという企業に対しては、「名刺交換だけでもお願いできませんか?」と成果のハードルを下げてみるのも有効な場合があります。「名刺交換だけ」と伝えてはいるものの、実際に会えば、商品やサービスについて説明をする時間を作ってくれる担当者もいるでしょう。

振り返りを行いトークスクリプトを改善する

電話が終わったあとは、すぐに振り返りを行い、トークスクリプトの改善を行いましょう。相手に伝わりづらかった部分や読みづらい部分があれば、トークスクリプトの修正を行い、次の電話でさっそく試すスピード感が重要です。

テレアポも、PDCAサイクル(Plan:計画→Do:実行→Check:評価→Action:改善)を意識しましょう。

まとめ

テレアポは、大きなコストをかけずに、誰もが手軽に始めることができる営業手法です。つらいことも多くありますが、新規顧客開拓を行うための確実な方法の一つでもあります。

テレアポがつらいと感じないよう、いかに作業的・効率的に電話の量を増やしていけるかが成功のカギとなります。ぜひ、今回紹介したテレアポを楽しむための思考法なども参考にしながら、効率的に新規顧客を開拓していきましょう。

なお、当社ディップ株式会社が提供する「セールスパック」は、人材派遣会社の営業マンの新規顧客開拓を効率化するためのデジタルツールです。市場の80%を網羅する求人媒体の最新情報が反映した営業リスト、派遣業務に精通したスタッフによるテレアポ代行も利用することができ、忙しい営業マンの業務をサポートします。

精度の高い営業リストを利用し、電話をかける作業をテレアポのプロに外注化できるため、これほど効率的な新規顧客方法はないでしょう。「効率的にテレアポを行いたい」「新たな新規開拓の方法を探している」という方は、ぜひ「セールスパック」をご検討ください。