初めてご連絡させていただきます

新規開拓営業では、電話接触の他にメールで挨拶をするシーンも多くあります。正しい挨拶や日本語を用いて相手に好印象を与えられるよう、メールは丁寧に作りましょう。

今回は、初めて連絡する担当者へのメールの作り方や、注意してもらいたい点について解説していきます。ビジネスメールを作成する営業はもちろんですが、新規営業をしている事業主のみなさんにもぜひ読んでいただきたい内容です。

初めてご連絡させていただきますを使うシーン

「初めてご連絡させていただきます」というワードを使用するビジネスシーンを3つ紹介します。基本的には初めて接触するお客様に対して使うため、新規の営業シーンで多く活用されるワードです。

使用する場面

・初回の挨拶メール
・担当引継ぎの挨拶メール
・電話営業時の挨拶

初回の挨拶メール

1つ目は、初回の挨拶を行うメールです。新しく担当についたときや、新規営業を行っている中で初めてメールを送るときに使用します。

会ったことのない方に対して、いきなり「お世話になっております」と始めるのは不自然ですので、「初めてご連絡させていただきます」と、前置きをすることでスムーズに次の内容に移りやすくなります。

担当引継ぎの挨拶メール

2つ目は、担当を前任から引き継いだときに送るメールです。会社と会社の付き合いはあるものの、新担当としては初めての連絡となる場合です。

失礼のないよう「初めてご連絡させていただきます」という一文を盛り込んだうえで自己紹介などに進みましょう。

電話営業時の挨拶

3つ目は、新規のお客様に電話越しに初めて連絡するときの挨拶として使うシーンです。文章ではなく口語でも使えるワードです。

初めて相手に電話したときに導入の挨拶として「初めてご連絡させていただきます」と切り出すと自然に会話をつなげられます。

新規営業におけるビジネスメールの役割

新規営業におけるビジネスメールには、主に4つの役割があります。それぞれの役割を生かしながら効率良く営業活動を行っていきましょう。

役割

・電話接触よりも多くの情報を伝える
・継続接触がしやすい
・写真や図解で説明ができる
・一斉送信ができる

電話接触よりも多くの情報を伝える

ビジネスメールは、電話で接触するときよりも情報量を増やすことができます。電話で自己紹介や自社の製品を紹介してしまうと、聞き手を疲れさせてしまう上に、イメージを共有できない可能性が高くなります。

一方、ビジネスメールであれば、容量が多い場合は資料を添付することができます。そのため、電話越しよりも多くの情報を伝えることが可能です。

ビジネスメールで伝わりにくいところは、後から電話で補足しても良いでしょう。口頭の方がわかりやすいこと、視覚で訴えた方がわかりやすいことを使い分けて営業していくことが重要です。

継続接触がしやすい

電話や対面のアポイントは、相手の時間を多く奪ってしまいます。ビジネスメールの場合、相手が開封したいタイミングで読んでもらえるため、継続的な接触がしやすくなります。

マーケティングオートメーションシステムを使ったメール送付であれば、開封率やリンククリックの有無まで測ることが可能です。開封した人には別のメール、開封していない方は再度同じメールを送るなど、アプローチ方法をかえながら継続的に接触していくことができます。

写真や図解で説明ができる

メールであれば、写真やイラストを添付し、文章とセットで説明することができます。

たとえば、自社の商品を説明したいとき、「手のひらサイズのアイテムです」と口頭で伝えると、人によって想像するイメージはバラバラです。しかし、写真を見せれば、一発で同じイメージを共有することが可能です。そのため、新規営業を行う際に認識の違いを招くことなく効率的に提案をしやすくなります。

また、テキストと写真が手元に残るため、何度も見直すことができ、電話で発生することが多い「言った・言わない」といった問題が発生しにくくなります。

一斉送信ができる

ビジネスメールであれば、一斉送信を行うことができます。

電話やアポイントの場合、どうしても時間に制限があるため、一度に大量の接触をすることは難しくなります。しかし、ビジネスメールであれば時間をかけずに多くの顧客へ接触することが可能です。

カスタマイズした提案メールを一斉送信することはできませんが、ある程度同じ内容でも支障がでないような案内に関しては、メールを活用した方が効率良いでしょう。

新規営業メールで重要なポイント

ビジネスメール

新規営業において、メールで成果に結びつけるためには3つの重要なポイントがあります。やみくもにメール営業をして、せっかくの営業機会を逃さないようにポイントを押さえましょう。

ポイント

・件名を工夫する
・要件をわかりやすくまとめる
・署名を入れる

件名を工夫する

1つ目は、開封率をあげるために件名を工夫することです。

メールの場合、相手に送っても開封されなければ意味がありません。目を引く件名にすることで開封率は格段に上がります。

目を引く件名とは、要件が具体的に書いてあるものです。「はじめまして」という件名は初めてのメールであることは伝わりますが、迷惑メールやスパムに多い件名なので控えましょう。

たとえば、次のような件名が良いでしょう。

件名の例

・担当変更によるご挨拶(〇〇株式会社/△△△)
・【資料添付あり】◇◇イベントのご案内(〇〇株式会社/△△△)
・〇〇様よりご紹介いただきました(〇〇株式会社/△△△)

メールマガジンとは異なることをアピールできると、開封率を高めることができます。

要件をわかりやすくまとめる

メールの本文は、長くなりすぎないようにわかりやすくまとめることが重要です。

件名を工夫してせっかく開封してもらえても、何が伝えたいのかわからない文章だと最後まで読んでもらうことができません。できれば1つのメールに対して、伝えたいことを1〜2つにまとめてください。

文章を書くときは、PREP法を意識するとわかりやすくなります。次の順番に書くと良いでしょう。

  • P:Point(結論・要点)
  • R:Reason(理由)
  • E:Example(具体例)
  • P:Point(再度、結論・要点)

疑問形の文章はいくつも入れずに、1つまでにしておきましょう。相手が読みやすく、返信しやすい文章を心掛けると良いです。

署名を入れる

メールの最後には、必ず署名を入れるようにしましょう。会社によってはアカウントを付与されたタイミングで署名設定を行う会社もあるくらい重要です。

署名には、次の項目を入れます。

署名の項目

・会社名
・住所
・会社の代表番号
・自分の名前
・自分の携帯番号
・会社ホームページ

本文との境目をわかりやすくするために、記号でラインを入れることが多いです。最初に設定しておけば、次回からのすべてのメールに自動反映されるため非常に便利です。

新規営業メールの注意点

新規営業の際のメールには、気を付けて欲しいこともあります。次の3つのポイントに注意しながら作成してください。

注意点

・送りすぎない
・開封率に注目する
・送信タイミングに気をつける
・宛名を間違えない

送りすぎない

1つ目は、メールを送りすぎないことです。1週間に1通くらいが適切なペースでしょう。

相手から反応がないからといって大量に送ってしまうと、不快に思われて未読のまま削除されてしまったり、ブロックされてしまったりします。返信がないことは開封していないことではありません。開封しているのか、読んでいるのか気になった場合は、メールを重ねるのではなく電話で確認しましょう。

どうしてもたくさんメールを送りたいときは、本当に相手にとって有益である情報なのか考えてから送るようにしてください。

開封率に注目する

2つ目は、開封率をチェックすることです。

メールの開封率はメルマガであれば20%前後が平均です。Gmailであれば、開封したら通知がくるように設定することができるのであらかじめ設定しておくか、マーケティングオートメーションシステムを入れるのがおすすめです。

開封率の良いメールと悪いメールがわかるようになれば、顧客が考えていることが掴めるようになります。開封されているということは、顧客にとって気になるタイトルやコンテンツだといえます。

メールを送った後は、送りっぱなしにせず、開封されているか、リアクションがあるかないかについて振り返りを行い改善していくことが重要です。

送信タイミングに気をつける

3つ目は、メールを送信するタイミングをはかることです。

先ほど、メールは開封率が重要だと解説しましたが、開封率を高めるための方法として、いつ送るかという観点も重要です。

メール送信のタイミングは火曜〜金曜の12時前後がベストです。なぜなら、もっとも競合のメール送付数が少ないからです。たとえば、企業の担当者に対してメールを送るとき、次のようなことが予測されます。

  • 土日休みの企業が多い
  • 土日はメルマガがたくさん届いており、月曜の午前中に溜まっている
  • 朝早い時間と夜遅い時間はメールを見ていない可能性がある

このように、メールを送るターゲットの行動を予測することが重要です。月曜日や土日は他のメールに埋もれてしまう可能性があるため、避けた方が良いでしょう。

12時という時間もポイントです。お昼頃に休憩を取る担当者も多いため、そういった時間に「ながら読み」してもらったり、休憩明けすぐに見てもらえたりする可能性があるからです。

メールを送る相手によってベストなタイミングは異なりますので、曜日や時間を変えて色々試してみると良いでしょう。

宛名を間違えない

基本的なことではありますが、4つ目は宛名を間違えないことです。意外と宛名間違いは多く、似ている漢字などは特に注意しましょう。

また、冒頭にはかならず宛名を書くようにし、会社名+役職+フルネームを揃えることがマナーです。ちなみに、役職名は敬称であるため、名前の後につけた場合「様」は必要ありません。二重敬語にならないように気を付けて書き出してください。

間違えてしまった場合、すぐに対応することが重要です。上司に報告した上でお詫びの電話をかけましょう。つながらなければ、メールを送っておきます。

挨拶などは省略し、ミスが起きた要因を簡潔に説明し、今後同じ事態が起きないように対策も伝えてください。宛名はメールの連絡先にあらかじめ登録しておき、毎回間違っていないか照らし合わせると良いでしょう。

初めてご連絡させていただきますを使うメールの例文5つ

最後に、初めてメールを送るケースを想定して、5つのシーンごとに例文を紹介していきます。定型文として登録しておくと良いでしょう。

ただし、「誰にでも同じ文章を送っている」と思われてしまうと印象が良くないため、適度に自社や相手の情報をカスタマイズして入れてあげると、より良いメールを送れるようになります。

挨拶メール

株式会社●●
部長 ●●様

初めてご連絡させていただきます。
私、株式会社●●の●●と申します。

この度、〜エリアを担当することになり、ご連絡させていただきました。
弊社は〇〇というサービスを扱っている、総合コンサルティング企業です。

「〇〇」という理念のもと、多くのお客様の作業効率を改善するコンサルティングを行っております。導入実績も1000社を突破しており、これからますます拡大していく予定です。
貴社におかれましても〇〇事業を拡大していくためにお役に立てるのではないかと思っております。

ぜひ一度ご挨拶も兼ねて、お話させていただくお時間をいただけないでしょうか?

お忙しいところ恐れ入りますが、興味・関心を持っていただけるようでしたらご返信をいただけますと幸いに存じます。

~署名~
/

アポイントを取るメール

株式会社●●
部長 ●●様

初めてご連絡させていただきます。
私、株式会社●●の●●と申します。

貴社のホームページを拝見させていただき、ご連絡させていただきました。

弊社は〇〇というサービスを扱っている、総合コンサルティング企業です。
「〇〇」という理念のもと、多くのお客様の作業効率を改善するコンサルティングを行っております。導入実績も1000社を突破しており、これからますます拡大していく予定です。

この度、期間限定で新規キャンペーンのご案内が可能となりました。
ぜひ1度ご説明のお時間をいただけないでしょうか?

候補日程
〇/〇 10:00~11:00
〇/〇 13:00~14:00
〇/〇 14:00~16:00

上記のいずれかの日程で、もしご都合よろしければZoomにてお話させていただければ幸いです。
お忙しい中恐れ入りますが、ご返信のほどよろしくお願いいたします。

~署名~

資料送付のメール

株式会社●●
部長 ●●様

初めてご連絡させていただきます。
私、株式会社●●の●●と申します。

弊社は〇〇というサービスを扱っている、総合コンサルティング企業です。
この度、~エリア限定でキャンペーンのご案内をさせていただきたくご連絡いたしました。

通常100,000円でご利用いただいているサービスを、30%OFFでお使いいただけます。

詳細を記載した資料を添付させていただきます。
〇/〇までのキャンペーンとなりますので、それまでにご覧いただければ幸いです。

小さなことでもご不明点等ございましたら、お気軽にご相談くださいませ。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。

~署名~

引継ぎ挨拶のメール

株式会社●●
部長 ●●様

初めてご連絡させていただきます。
私、株式会社●●の●●と申します。

この度、弊社の人事異動に伴い、〇〇の後任として私●●が、貴社の担当を務めさせていただくこととなりました。

先日まで~部署で△△職をしておりました。

不慣れな部分があり、ご迷惑をおかけしてしまうこともあるかもしれませんが、前任以上に貴社の理解を深め、お力になれるように尽力させていただきますので何卒よろしくお願いいたします。

後日改めて、ご挨拶のお時間を頂戴できれば幸いです。
まずは略儀ではございますが、ご挨拶のご連絡とさせていただきます。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。

~署名~

初回訪問後のメール

株式会社●●
部長 ●●様

メールでは初めてご連絡させていただきます。
私、株式会社●●の●●と申します。

本日はお忙しい中、お時間頂戴しましてありがとうございました。
現状の課題や今後の展望についてお聞かせいただき、貴社への理解が深まる時間となりました。
ぜひ弊社のサービスを通して、お力添えできればと思っております。

ご提案させていただいた内容について、ご不明点等はございませんでしょうか?
本日のお話をまとめた資料も添付いたしますので、ご検討いただく上で参考になれば幸いです。

取り急ぎお礼まで申し上げます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

~署名~

まとめ

新規営業において、初回のメールはその後の営業活動につながる大切な連絡です。良い印象を持ってもらえるように、今回の紹介した例文を参考にしてみてください。定型文としてメールに登録しておくと、作業時間を短縮できておすすめです。

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