営業リストの作成

営業活動において、個人の営業スキルはもちろん重要です。しかし、それ以上に一番重要なのは、良い営業リストの作成だということをご存じでしょうか?

極端かもしれませんが、良い営業リストを作成することができれば、営業スキルが伴っていなくても売れることができます。今回は、営業活動で最初に取り掛かる営業リストの正しい作成方法や、効率良く作業を進めるためのリスト作成ツールを紹介します。

「毎日忙しくて営業リストを作る時間がない」「新人のときは時間を作ってリストアップしていたけれど、年次が上がるにつれて営業リストを作成しなくなってしまった」こうした悩みをお持ちの方にぜひ読んでいただきたい内容です。

営業リストとは

営業リストとは、営業先を決める重要なリストであると同時に、将来の顧客となる会社が詰まった営業ツールです。営業リストには、営業活動を行う際に必要な次のような情報をまとめることが一般的です。

営業リストの主な記載項目

・会社名
・電話番号
・住所
・代表者名もしくは担当者名
・業種
・メールアドレス

派遣業であれば、派遣先になりそうな企業にアプローチをかけるため、すでに取引のある派遣会社の名前や派遣ニーズの有無なども記載していることが多いです。

営業リストに営業先を加えることを「リストアップ」といいます。派遣営業のプロセスは、「リストアップ」「アプローチ」「アポイント」「クロージング」の流れで進めることが多くなります。リストアップで良い探客ができると、その後の営業プロセスで結果が出やすくなります。

営業リストの重要性

続いては、営業リストの重要性について、2つの観点から解説します。

営業リストの重要性

・営業活動の効率が上がる
・アポ取得や契約率が上がる

営業活動の効率が上がる

1つ目は、良い営業リストを作ることで営業効率が上がるという点です。営業リストが上手く作成できていれば、アポイントや契約までのスピードが早くなるため、人よりも時間をかけずに営業成績を伸ばすことができます。

たとえば、毎日50件テレアポをしなければならないシーンがあったとします。「派遣ニーズの高い企業」の営業リストを持っている営業担当と、「派遣は必要ないと感じている企業」の営業リストを持っている営業担当では、圧倒的にニーズの高い営業リストを持っている営業担当の方が効率良く営業活動を進めていけます。

ニーズに溢れているリストを持っているだけで、50件のテレアポでも有効接触やアポイント取得率がまったく異なることに気がつくことでしょう。特に派遣業種の場合、営業活動以外にも任されているミッションが多いため、時間をかけずに成果をあげることは非常に重要なポイントです。

アポ取得や契約率が上がる

2つ目は、良い営業リストを活用するとアポイントの取得率や、派遣の契約率が高まる点です。

質の良い営業リストを作成することができれば、必要以上にオーバートークをしたり、目標をクリアするためだけの挨拶目的のアポイントを取得しないで済んだりします。

営業活動を長く行っていると企業情報を見ただけで「良い顧客」がわかるようになってきます。「この企業は〇〇だから狙い目だ」「〇〇業種は今派遣のニーズが高いから積極的にアプローチをかけよう」といった情報と経験を組み合わせた目が肥えてきます。

そうした顧客を見抜く目が備わった状態を作ることができれば、契約は簡単に取れるようになりますが、良い営業リストはその力がなくても契約率を上げることができる有効的なツールです。

まったく良くない営業リストを基にいくら行動数を重ねても売れるようにはなりません。自身の営業成績が伸びないことに悩んでいる方は、営業リストを作成し直した方が良いかもしれません。

営業リストの作成方法

では、良い営業リストはどのように作成すれば良いでしょうか?ここでは、営業リストの手法を5つ紹介します。

作成方法

・インターネット情報から調べる
・営業リストを購入する
・SNSなどで検索する
・イベントやセミナーを開催する
・過去のデータを活用する

インターネット情報から調べる

1つ目の作成方法は、インターネットで調べることです。インターネットを使って企業の調査をすることは基本中の基本です。

インターネットには、企業ホームページをはじめとするさまざまな情報があります。法人番号公表サイトなども活用し、正しい情報だけを選択しながら、派遣先としてニーズが高そうな企業を探しましょう。

たとえば、求人活動を積極的にしている会社や、同業の派遣会社が募集している案件先に目星をつけてピックアップすると良いです。他にも、インターネット上では企業のニュースや団体などを調べることもできます。

効率良く多くの営業先を抽出するためには欠かせない方法です。

営業リストを購入する

2つ目の作成方法は、自社で作成するのではなく営業リストを購入する方法です。

営業リストを代行作成して販売している企業がたくさんあります。一定の条件で絞って作成されたものとなるため、粒度は粗いものの、手間をかける必要がなくなります。

どうしても営業担当が忙しく、営業リストを作成する時間がないケースや、新入社員で営業先を判断できないケースでは思い切って営業リストを購入することも一つの手です。

費用はかかってしまいますが、すぐに営業リストを手にすることができるため、試してみても良いでしょう。

SNSなどで検索する

3つ目の作成方法は、SNSツールを用いた検索です。

営業先となる顧客は、SNSなどをチェックしていても見つけることができます。自社の派遣サービスに興味を持っている顧客や、求人募集をかけている企業は有効な営業先になります。

SNSで自社のホームページやランディングページへ誘導し、アクセスしてきた顧客をリードとしてリスト化することもおすすめです。自社への興味度を把握しやすくなります。

SNSで検索する方法は効率が良いとはいえないかもしれませんが、受注確度の高い顧客を掘り出すことができるため、こまめに運用していくことをおすすめします。

イベントやセミナーを開催する

4つ目の作成方法は、イベントやセミナーの開催をして集客する方法です。

たとえば、派遣先の企業向けの採用セミナーなどを開催することで、自然とエントリーが増えます。獲得した顧客情報を営業リスト化することで、温度感の高いリストが完成します。

会社名や担当者名、電話番号など欲しい情報もあらかじめ手に入るため、「はじめまして」の状態からテレアポする営業活動よりも、はるかに契約までのスピードが上がる方法です。

イベントやセミナーを開催したことがない派遣会社にとってはハードルが高いように感じるかもしれませんが、良い見込み客を得るための有効的な方法です。自社だけで開催するのが難しい場合は、合同イベントなどを調べてみても良いでしょう。

過去のデータを活用する

5つ目の作成方法は、過去のデータも活用することです。

たとえば、退職してしまった社員が交換していた名刺や、実際に利用していた営業リストなどを探してみましょう。

アポイントに行ったものの契約につながらなかったケースや、熱心に営業活動をしていたけれど退職してしまったケースでは、再利用することですんなり契約につながることもあります。活用していないリストがあれば活かさない手はありません。

退職や異動の際に、既存顧客の引継ぎを行うのは当たり前ですが、新規の営業先を退職時に引き継ぐことは少ないでしょう。そのため、過去のデータを洗い出してみると思わぬ産物が見つかるかもしれません。

営業リスト作成のコツ

営業のアポ

営業リスト作成にはコツがあります。ここでは、主な4つのコツを解説していきましょう。

作成のコツ

・時間をかけすぎない
・必要な情報をリスト化しておく
・営業リスト数を決めておく
・営業リストを共有しあえる環境を用意する

時間をかけすぎない

営業リストを作成する際に、良いものを作ろうとして時間をかけすぎるのは良くありません。新人の営業にありがちですが、営業リスト作成を丁寧にしすぎてしまい、肝心の営業活動そのものに割く時間がなくなることがあります。

営業リストは非常に重要なことは間違いありませんが、効率良く業績をあげるためには、「リストアップの時間は毎日1時間」などと決めて取り組むことが重要です。

コツが掴めてくるようになると、1時間で何社リストアップできるか自分のペースが見えてきます。スケジュール管理もしやすくなるため、日頃からリストアップのペースも意識してみましょう。

必要な情報をリスト化しておく

営業リストを作成する前に、リスト化する情報をピックアップしておきましょう。自分が営業活動をする際に必要な情報をイメージしておくと良いです。

たとえば、会社名と電話番号だけでは、テレアポの際に会話が盛り上がらない可能性があります。求人活動の状況やこれまでの派遣導入履歴など、細かな情報が必要であれば営業リストの項目に追加しておきましょう。

あまり多くなりすぎても無駄な作業が増えてしまうため、「テレアポのトークに必要な情報」「飛び込み営業の際に必要な情報」など営業活動に合わせて思い浮かべてみてください。

また、架電結果の残し方はルール化しておくとスッキリとしたリストに見えます。「架電日」「会話した担当者名・役職」「会話内容」「次の架電予定日」を最低でも残すようにしましょう。

有効接触できなかった際に、次にいつ電話をするか決めておかなければ、スムーズに追いかけることができません。自分の営業リストを見返して、パっと電話ができる状態が整っていなければ、整理しなおすと良いでしょう。

営業リスト数を決めておく

営業リストを作成する際に、上限の営業リスト数を決めておくことも効果的です。なぜなら、営業リストは際限なく数を増やしてしまうとアプローチしきれず、タイミングキャッチでしかアポイントが取れなくなってしまうためです。

営業リストが300社の営業担当Aさんと、営業リストが1000社の営業担当Bさんがいた場合を考えてみます。営業リストが多いBさんは一見たくさん契約を取れそうですが、そうではありません。

Aさんはすべての会社へ電話をかけるのに1週間かかったとします。Bさんは同じペースでかけていくと、3週間以上かかってしまいます。

アポイントを取るためには、同じ企業に複数回電話をかけて、「決裁者は誰か」「決裁者の在席している時間はいつか」などの情報を集めていく必要があります。

Aさんは300社しかリスト数がないため、密度の濃い情報収集をすることができますが、Bさんは周回するペースが遅く情報を集めるのに時間がかかってしまいます。結果的に、タイミングがたまたま合った企業にしかアプローチをかけることができません。

あらかじめ適性のリスト数を決めておくことで、効率よく営業活動を進めていけるのです。

営業リストを共有しあえる環境を用意する

営業リストを作成する際に、個人のエクセルなどで管理することはおすすめしません。なぜなら、重複してしまったり、過去に「電話しないで欲しい」と強く断られたりした個社情報を共有できないためです。

効率良く営業リストを作成し活用するためには、組織で営業リストを管理できる環境を作りましょう。誰がどのような会話をしているのか把握しておくだけでも、リストアップのスピードが上がります。

属人化せず誰もが見られる環境下に営業リストを保管しておくと、有効的なアプローチがしやすくなります。

営業リスト作成には「HRコボットfor営業リスト」がおすすめ

HRコボットfor営業リスト

営業リストを自社で作成する上では、当社ディップ株式会社が提供している「HRコボットfor営業リスト」がおすすめのツールです。最後に、特徴やおすすめする理由を詳しく解説していきましょう。

HRコボットfor営業リストとは

HRコボットfor営業リスト」は、求人のニーズがある企業をピックアップしてくれる営業リスト作成ツールです。

「求人サイトや求人誌から手作業でリストを作成しているので、時間がかかる」「最新の求人情報をキャッチアップするのが大変」「作成したリストでテレアポしてもなかなかアポイントにつながらない」といったお悩みを解決するために作られた派遣会社にぴったりのシステムです。

求人ニーズがある企業ということは、派遣の必要性も高い可能性があります。新規の営業先として魅力的な営業リストを提案してくれるため、アポイントの取得率も高くなります。主な機能は次のとおりです。

HRコボットfor営業リストの主な機能

・市場の80%を網羅する求人情報(中途メディア7媒体、APメディア3媒体、その他1媒体)
・細かい検索条件で効果的な営業リストを作成
・出稿金額や職種などで絞り込み検索が可能(エージェントの除外も可能)
・マップ機能で飛び込み営業など効果的な営業活動をサポート
・検索結果はCSVでもダウンロードが可能
・過去の求人も抽出可能
・競合他社分析や市場調査などに活用可能
・掲載元の媒体ページをワンクリックで確認

最短1分でリストアップしてくれ、自社ではまかなえない部分もサポートしてくれる派遣会社の強い味方です。

おすすめの理由

HRコボットfor営業リスト」がおすすめである理由は、「導入費用の安さ」と「成功事例の多さ」にあります。

導入費用

導入費用は、1IDにつき月額55,000円と手が届きやすい価格であり、初期費用も55,000円となります。IDを追加する場合は、1IDにつき5,500円です。

コストパフォーマンスの高さが魅力ですが、安いだけではなく実績も多くあります。

成功事例

2023年2月現在、累計400社の導入が進んでおり、今後ますます伸びていくと予測されています。成功事例も多く、たとえば次のような結果につながっています。

主な成功事例

・導入前は0件だったアポイントが、導入後3ヶ月弱で15件のアポイントを獲得し、7件の案件成約に成功。
・リストの枯渇問題とリスト作成1件あたりに2分かかっていた企業が、導入後テレアポの時間が増え4件のアポ獲得に成功。
・マンパワー不足でリストアップや接触時間がなかったが、導入後5社の契約を獲得し3名の入社に成功。
・各営業が行なっていた、テレアポの為の事前準備時間が短縮され、人材派遣の需要がありそうな顧客にアプローチできるようになった。

どの派遣会社も時間創出による契約獲得を成功させており、営業活動を大きく支援しているサービスといえます。

まとめ

営業リストの作成は、ツールに任せることがおすすめです。今回紹介した「HRコボットfor営業リスト」を導入しつつ、営業担当はテレアポと商談だけ対応するようにすれば効率良く営業活動を進められます。

空いた時間を使って営業力を上げるためのロープレを行ったり、派遣スタッフのフォローをしたり、営業担当だけしかできない業務に時間を割いてあげましょう。

派遣会社としてサービスの満足度もあがり、業績も伸ばすことができるため、営業リスト作成に苦戦している企業はツールの活用もぜひ検討してみてください。少しでもご興味をお持ちの方は、お気軽に当社ディップ株式会社までお問い合わせください。