マイナビ転職での求人掲載

2022年10月の有効求人倍率は1.35倍で、前月2022年9月から0.01ポイント上昇しています(参照元:職業紹介-都道府県別有効求人倍率)。数ヶ月の間緩やかに上昇していることもあり、今後ますます採用活動は難しくなるでしょう。

そういった状況で社員採用をする場合、求人広告・人材紹介・自社の採用サイトの活用などさまざまな方法があります。今回紹介する「マイナビ転職」は、正社員・契約社員専用の会員制求人サイトです。

掲載件数は平均して常に1万件を超えており、全国で幅広い業種に支持されている媒体になります。「マイナビ転職」ならではの強みや掲載手順も解説するので、最後まで読んで自社の採用活動に活かしてみてください。

マイナビ転職の特徴

マイナビ転職

画像引用元:マイナビ転職

「マイナビ転職」は、株式会社マイナビが運営している求人サイトです。ここでは、会員データや認知度、掲載料金まで、媒体について細かく解説していきます。

会員数

「マイナビ転職」の会員は35歳以下で、若年層の割合が多いことが特徴です。20歳〜35歳までの会員は全体の53%にものぼり、若年層を採用したいと思っている企業にはぴったりでしょう。2022年12月末現在の会員総数は726万で、業界でも最大級のユーザー数です。

また、「いますぐに転職したい」というアクティブな会員が全体の70%と高い数値であることも特徴です。都会だけではなく地方のユーザーも多く存在しているため、Iターン・Uターン希望のユーザーにも強い媒体です。

掲載企業

「マイナビ転職」に掲載している企業は、業種や規模に大きく偏りがありません。

営業職やIT/Web系の職種もあれば、ドライバーや現場作業員のようなブルーカラー職の掲載もあります。業種も複数あり、メーカーや飲食・販売・サービス、建築土木業まで幅広いです。

多くの業種・職種の求人があることで、求職者の目線から見たら良い媒体だと感じてもらいやすくなります。特に、具体的に転職先のイメージができていないユーザーにとっては、知らない企業や業界を知ることができるきっかけとなるでしょう。

常時1万件以上の求人原稿が掲載されている「マイナビ転職」は、機会創出のチャンスが多い媒体といえます。

認知度

株式会社マイナビは、「マイナビ転職」以外にも新卒採用媒体の「マイナビ」やアルバイト向けの「マイナビバイト」など幅広くマイナビブランドを展開しています。そのため、大学生のときに「マイナビ」を使って就職活動を行った学生は、その後の就職活動においても「マイナビ転職」に親和性を感じやすくなります。

なじみのある媒体としてそのまま利用してもらえるケースも多く、そういった意味でも若年層の認知度が高い傾向にあります。

掲載料金・原稿サイズ

「マイナビ転職」の具体的な料金プランは次のとおりです。

企画順位文字量写真料金(1クール 4週間)オプション
MT-S1位8500文字5点120万円1日最大20名レコメンド コンタクトメール付き
MT-A2位8800文字6点75万円
MT-B3位7600文字4点50万円
MT-C4位7400文字3点35万円
MT-D5位5900文字1点20万円

全国版の基本料金なので、エリアや期間によって異なります。基本的には1原稿あたり1職種と決められています。同時募集されている原稿は求職者から見たときに見にくく、仕事を探しにくくなるという観点から、「マイナビ転職」では求職者ファーストの掲載基準を設けています。

実際は、職種数やキャンペーンに応じて金額に変動があります。掲載を依頼するときはキャンペーンの有無や新規施策の適用について、窓口で調べてもらうと良いでしょう。定期的にキャンペーンなどを打ち出しているため、大きくディスカウントしてもらえる可能性があります。

掲載期間

「マイナビ転職」は、毎週火曜と金曜が掲載開始日と決められています。締め切りは前日である月曜・木曜です(祝日など特別なスケジュール時を除く)。

また、掲載開始日から4週間がベースのプランです。2クール(4週間×2)や3クール(4週間×3)、12クール(4週間×12)まで長期で掲載できるプランもあります。採用難易度の高い職種や業種に関しては長期掲載をおすすめします。

正社員の転職活動は、応募→面接→内定→退職までを、平均して3ヶ月くらいかけているというデータもあります。アルバイト採用のように、掲載したらパッと決まるわけではないため求人掲載も長めに露出しておくことが重要なのです。

「マイナビ転職」は掲載中に原稿修正も可能であるため、応募の反応をみてアピールの仕方を変えていくと良いでしょう。

マイナビ転職の強み

「マイナビ転職」は、他の求人サイトと比較してどの点が強みなのでしょうか?ここでは、マイナビ転職の強みを3つ紹介していきます。

マイナビ転職の強み

・社員採用に特化している
・バイトや新卒もサポートできる
・定期イベントを多く開催している

社員採用に特化している

1つ目は、社員採用に特化しているという点です。

「マイナビ転職」の総会員数は726万人おり、その中でスカウトが可能な会員は約400万人も存在しています。

近年、求人募集は原稿を掲載しておくだけでは効果を十分に発揮しないといわれています。掲載によって露出をした上で、企業の方から会員に対してアプローチをかけていくことが重要です。

「マイナビ転職」であれば、無料のコンタクトメールがついているだけではなく、安価なダイレクトメールのオプションも豊富に用意されています。ダイレクトメールを活用してスカウトをかけていくことで、求職者に熱意を伝えられたり、思わぬ人材からの応募を獲得できたりします。

アルバイト採用の媒体にはスカウト機能がついていないケースの方が多いため、「マイナビ転職」のように社員採用に特化している媒体ならではの機能なのです。

バイトや新卒もサポートできる

2つ目は、社員以外の雇用形態についても別媒体でサポートが可能である点です。

先ほどもお伝えしたように、株式会社マイナビは「マイナビバイト」や「マイナビ」も運営しています。社員の募集以外のニーズが発生したときは、別の部署に依頼を出してくれるため、ワンストップで企業の採用活動を支援してもらうことが可能です。

社員の採用で集めた企業の採用データを、アルバイトや新卒採用時にも活かすこともできるため、企業にとっては効率良く採用活動を進めることができます。

定期イベントを多く開催している

3つ目は、イベントの開催量が他の媒体よりも多い点です。

「マイナビ転職」は首都圏だけではなく地方のエリアでもさまざまなフェアを開催しています。フェアの種類も多く、業種を絞ったものや地元の企業を集めたもの、大手企業主体のものなどがあります。

フェアの良いところは、転職先のイメージが具体的に決まっていない求職者が、1日で複数の企業から実際の話を聞いて応募の判断ができることです。求人原稿を見ているだけではわからないリアルな声が聞けるため、求職者の志望度を高めたり、応募を促進したりする効果があります。

応募数が少ない企業は、フェアに積極的に参加することでアピールするチャンスが増えます。「マイナビ転職」のフェアは、企業満足度が85%以上、来場者の満足度も92%以上と、非常に高い結果を出しています。

マイナビ転職の掲載手順

続いて、「マイナビ転職」に掲載したいと考えたときの具体的な手順について解説していきましょう。

マイナビ転職の掲載手順

・ステップ1:問い合わせをする
・ステップ2:営業と打ち合わせをする
・ステップ3:取材を受ける
・ステップ4:原稿確認をする
・ステップ5:掲載開始・応募受付をする

ステップ1:問い合わせをする

まずは、株式会社マイナビの窓口に電話もしくはメールで問い合わせを行います。担当者から連絡が来るので、打ち合わせの日程調整をしてください。

ステップ2:営業と打ち合わせをする

アポイント当日に、担当の営業と打ち合わせをします。営業は最適なプランを提案するために、細かくヒアリングを行ってきます。

採用成功率を高めるためには、企業と営業担当が二人三脚で協力する必要があります。次の点についてまとめておき、的確に答えられると良いでしょう。

打ち合わせ項目

・募集背景
・募集人数
・採用期限の有無
・欲しい人物像
・スキルや資格などの必須条件
・経験や未経験の有無
・給与や福利厚生など募集条件
・会社のビジョン
・求職者にアピールしたいポイント
・求職者に期待していること

アルバイトの採用と異なり、社員の採用は会社としての財産となる採用活動です。そのため、会社として採用する人に期待していることや今後のビジョン、求める能力なども重要なポイントになってきます。

詳しい人物像にプラスして、こういった項目についても深く考えておくと良いでしょう。

ステップ3:取材を受ける

「マイナビ転職」の原稿は文字量も多く、写真の撮影なども含めて全体の構成を非常に大切にしています。そのため、原稿を制作するスタッフが取材を行います。

コロナ禍の場合、訪問取材が難しい可能性もあります。そのため、オンラインでも対応してもらえるので、希望の日時を伝えましょう。

営業からのヒアリングは、企業としての姿勢や方向性の擦り合わせといった部分が多いですが、制作担当からの取材は募集案件について深く聞かれることが多いです。そのため、福利厚生や仕事の詳しい流れについてあらかじめ整理しておきましょう。

特に、自社では当たり前となっていることがアピールポイントになることもあります。休憩室や個人ロッカーの有無、自販機の設置、冷蔵庫や電子レンジの使用など、すべて確認しながら洗い出しましょう。

写真の撮影は、依頼できない可能性もあります。その際は、自社で用意するようにしましょう。効果的な写真については後で解説します。

ステップ4:原稿確認をする

取材が終わったら、原稿の完成を待ちます。完成された原稿を見て、修正箇所がないか丁寧に確認していきましょう。

プロとはいえ人の仕事ですので、誤字や脱字がないかも細かく確認してあげると良いでしょう。修正はメールや電話で受付けてくれますので、締め切りまでに必ず依頼しておいてください。

原稿の修正は掲載中でも対応してくれますので、もしも見落としがあれば掲載中であってもすぐに連絡すると良いでしょう。

ステップ5:掲載開始・応募受付をする

掲載が開始したら、応募者への対応をします。応募者対応は、何よりもスピードが重要です。

求職者は並行して採用活動を進める傾向が強いです。5社〜10社くらいまとめて応募するため、面接の日程調整は他社より早く決められるように動きましょう。

対応スピードについては、遅くとも半日以内にはレスポンスするのがベストです。

マイナビ転職で採用を成功させるコツ

最後に、「マイナビ転職」を活用して採用を成功させるに必要な4つのコツを解説していきます。

コツ

・ターゲットを決める
・自社の魅力を整理する
・原稿写真にこだわる
・応募者対応のフローを決めておく

ターゲットを決める

1つ目は採用ターゲットを絞ることです。

採用活動において、採用ターゲットを決めることは非常に重要です。ターゲットがずれていたり、曖昧なままであったりすると、上手く進まないことが多いためです。採用ターゲットは、企業の理想と実際の会員データ、応募の相場情報から導き出すと良いでしょう。

事例を1つ紹介します。

  • 企業の理想:東京に住んでいる無形商材の営業経験が5年ある30歳~35歳の男性
  • 会員数:1万人存在している
  • 応募相場:1回の採用活動で平均応募数が3名

上記のような情報が出揃ったら、採用難易度について考えてみます。企業が欲しい人材は、実際のデータ上では応募が3名ほどしか集まりません。それでも十分だと思えばそのままターゲットは変えずに採用活動を行い、少ないと感じるなら条件を拡げてみましょう。

年齢の幅を拡げたり、居住地を首都圏まで拡げたり、営業担当と一緒に相談しながら決めてみてください。

自社の魅力を整理する

2つ目は自社のアピールポイントを把握しておくことです。

「マイナビ転職」の会員に採用ターゲットが多く存在している場合、競合他社よりも良い条件でアピールできれば、応募を獲得しやすくなります。たとえば、相場の給与よりも良い条件を提示することや、職場環境の良さをアピールすることが効果的です。

  • 競合他社と自社の違いは何か?
  • どうして顧客に選ばれるのか?
  • 自社で働いているスタッフはどこに魅力を感じているのか?

こういった観点で考えてみてください。自社の魅力をたくさん出せば出すほど、さまざまなパターンの求人を掲載できるようになります。採用成功の確率も上がるため、重要な作業です。

原稿写真にこだわる

3つ目は、掲載写真にこだわることです。求人原稿における写真は応募率を大きく左右します。良い写真の条件は次のとおりです。

  • 光をたっぷり取り入れた明るい写真
  • 人物が写っている写真
  • 表情が笑顔で明るい印象の写真
  • スマートフォンで見たときに一目で内容を理解できる写真

特に、「スマートフォンで見たときの印象」が非常に重要です。手元の小さな画面で写真を見たときに、集合写真のように一人ひとりの表情が見えにくいものや、情報量が多すぎる写真は流されてしまう可能性があります。

人物は2〜3名程度にとどめておき、パッと見たときに内容を理解できる写真を選びましょう。

応募者対応のフローを決めておく

4つ目は、応募対応について細かな手順を決めておくことです。

応募対応は面接率に直結する重要な工程であるため、最初に誰がどのように対応するかルールを決めておくと良いです。たとえば、次のような観点で対策を考えておきましょう。

  • 初回の連絡はメールを送る?電話をかける?
  • 連絡がつながらなかったときにどうする?
  • 連絡をする頻度は1日に1回?2日に1回?
  • 店長のみが対応する?アルバイトスタッフに対応できる人はいる?
  • 面接日の決め方はどのように行う?

最初にルールを決めておくことで、責任者がいないときでも対応が可能になり、求職者を放置しないで済むようになります。

まとめ

マイナビ転職の特徴や採用成功のポイントについて理解し、1人でも多くの求職者と接点が持てるようにしていきましょう。応募集客ができるようになれば、応募者の管理も重要です。

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