近年、オウンドメディアを活用した採用活動は欠かせない手法となっています。求職者の心をキャッチするサイトは、トレンドを押さえてオリジナリティに富んでいます。
「どのようなサイトが人気なのか知りたい」「通年採用を行っていくので採用サイトをリニューアルしたい」「他社との差別化を意識しながら面白い求人サイトを作りたい」
そんな考えをもった採用担当者のみなさまに、今回はぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。
オウンドメディアリクルーティング
オウンドメディアリクルーティングとは、自社が保有しているコンテンツを通して求人情報を発信していく方法です。オウンドメディアを通してブランディングを確立させることや、求職者にポジティブな印象を与え志望度を上げることが目的です。
面白い求人サイトの魅力
面白い求人サイトには3つの魅力があります。
・他社との差別化
・応募数の増加
・ミスマッチの防止
特に重要なのは、差別化ができるところです。採用サイトを魅力的なものにすることで給与や仕事内容に大きく差を付けられない企業や、認知度が低い企業でも、十分にアピールできる武器となります。
他にも「楽しそう」「面白そう」というポジティブな企業イメージを与えることができるため応募数を獲得しやすかったり、社員インタビューなどが充実している分入社後のギャップも防ぎやすくなったりします。
面白い求人サイト:キャッチコピーが個性的
面白いサイトにも、さまざまな種類があります。まずは、キャッチコピーがユニークな企業を3社ピックアップして紹介していきます。
キャッチコピーだけではなくサイトのデザインや構成もキャッチコピーを軸に構成されており、参考になる部分も多い企業ばかりです。
トゥモローゲート株式会社
画像引用元:トゥモローゲート株式会社
企業のブランディングやコンサルティングを手がけるトゥモローゲートは、自社のブランディングについても徹底しています。採用サイトもすべてのページがブラックで統一されていてどこか怪しげなデザインです。
キャッチコピーは「変な会社にしたいので変な社員を募集します」というインパクトのある見出しでついつい気になってしまいます。事業内容の説明はもちろん、充実した福利厚生も魅力的で、バースデーウィッシュリストやSNS手当など興味を惹かれる面白そうな内容です。
Twitterのフォロワー数も採用活動に影響しており、仕事に対する熱い思いや発信力・行動力などを多角的に判断して内定を出しています。
RIZAP
画像引用元:RIZAP株式会社
徹底したプログラムで、期間内に結果を出すことにコミットする事業として知られるRIZAP株式会社は、事業とリンクした採用サイトが特徴的です。
「人は変われる」を証明したいというキャッチコピーで、ダイエットやスクールで目標クリアを目指す利用者を応援できる人材を募集しています。企業理念にとことん寄り添ってくれる人、強いマインドを持っている人を必要とすることが採用サイトからも伝わってきます。
インパクトのあるキャッチコピーと、日本を健康にして世界を目指していくというビジョンが印象的なブランディングがしっかりされた採用ページです。
株式会社電通グループ
画像引用元:DENTSU INC. RECRUITING 2023
株式会社電通は日本でも有数の広告代理店です。学生からも非常に人気の高い企業の採用サイトには、「キミはどんな先駆者になる」という挑戦的なキャッチコピーが印象的です。
下にスクロールしていくとムービーでも先駆者について非常にインパクトの高いクールな動画が入っています。
ユニークなアイコンと共に社員の声を聞くことができ、企業を通して実現できること、したいことが問われる仕立てになっているため、見る人の気持ちをワクワクさせるような面白い求人サイトです。
面白い求人サイト:社員インタビューが充実
社員インタビューの掲載は、求職者に実際に働くイメージを持たせやすい方法です。内容がわかりやすく、自社のアピールにしっかりとつなげている3社について解説していきます。
株式会社小学館
画像引用元:小学館採用サイト
1社目は、雑誌やデジタルコンテンツを手がける小学館の採用サイトです。トップページに「週刊ポスト」や「cancam」の編集部のインタビューページがあり認知度の高い雑誌ということもあり興味を惹く作りになっています。
きちんと顔出しをしているインタビューなのでリアリティを感じることもでき、楽しみながら内情を知ることができます。また、先輩社員にきく100問100答や就活における14の質問(内定者アンケート)など、多角的に企業の紹介やアピールを行っている企業です。
任天堂株式会社
画像引用元:採用情報 - 任天堂
次々とヒットするゲームを開発している任天堂株式会社の採用ページは、ゲームで人気のメインキャラクターが大きく使われています。任天堂の社員の声を「仕事を読み解くキーワード」というコンテンツでまとめており、現場の声として80名近い社員のコメントを紹介しています。
普段どんな思いで仕事をしているのか、部署ごとに大切にしていることは何か、ユーザーにどんな体験をしてもらいたいかなど熱い信念を感じるインタビューばかりです。多くの社員の声は等身大の自社をアピールすることができます。
任天堂の採用サイトは社員インタビューを読んでいく中で、学生の志望度を上げることができるサイトとしてとても有名です。
株式会社白泉社
画像引用元:白泉社2023年度定期採用情報サイト
1973年12月1日に集英社の編集会社として設立された株式会社白泉社は、『花とゆめ』や『ヤングアニマル』などの有名紙を出版している会社です。採用サイトはユニークな設定でスクロールしていくとどんどん文章や写真が出てきる面白いデザインになっています。
社員インタビューとして各紙の編集部メンバーがどんな思いで働いているのかを探ることができます。漫画家さんに対する思い、これまでのベストセラー紙について、今後の目標などを熱く語っている内容になっており、読み応えも抜群です。
最後に動画もついているので、文章に収まらない思いを映像でも楽しむことができます。社員の声やインタビューコンテンツは、文章だとどこかありきたりな内容になってしまう場合、動画を活用するのもおすすめです。
臨場感や気持ちをじかに伝えやすくなり、そうしたテクニックを株式会社白泉社は上手に活用しています。
面白い求人サイト:デザインがユニーク
サイトのデザインがとにかくユニークで、同業他社と比較してインパクトがあるサイトも人気です。
株式会社八百鮮
画像引用元:八百鮮 RECRUITING SITE
日本一かっこいい八百屋を目指す株式会社八百鮮の採用サイトは一見して八百屋の求人とは思えないインパクト大のデザインです。会社としてブランディングが徹底されており、昔ながらの八百屋とはひと味もふた味も違った印象です。
- 組織図が真逆で社長が最下層
- 全国で広がるシャッター街を救えというビジョン
- チラシを打たずに売りつくす経営手法
上記のようなアピールポイントをユニークなデザインで視覚的に訴えることができています。ただやみくもに奇をてらったデザインにしているのではなく、ブランディングを行った上で形に出来ている良い事例です。
株式会社フェリシモ
画像引用元:2023年度定期採用|フェリシモ
株式会社フェリシモは、ディスクをクリックするとまるで歌詞のように文章が表示されてくるデザイン性の高い採用サイトを運営しています。コンテンツの1つ1つがレコードやCD、ラジオのようなデザインになっており、会社らしさが存分にアピールできる個性的なサイトです。
BGMも流れるようになっており、目だけではなく耳でも楽しめるおしゃれさも魅力の事例です。
株式会社日本経営
画像引用元:株式会社日本経営 新卒採用サイト
画像引用元:株式会社日本経営 インターンサイト
株式会社日本経営は、企業のコンサルを行う会社です。新卒・中途・インターンシップ用の3サイトを運営しており、それぞれで少しずつデザインが異なります。
新卒ではグレーベースにカラフルな絵の具を絡めたインパクトのあるデザイン、インターンサイトでは戦国時代をテーマに作り込まれた世界観が独特なデザインになっています。トップページのデザインにインパクトがあると、それだけで学生の興味を一気に惹きつけることができます。
株式会社日本経営は企業コンサルティングという仕事内容が見えにくい業種だからこそ、リンクさせるようなテーマで個性的なサイトを作り上げています。
株式会社マーキュリー
画像引用元:セールスプロモーションのマーキュリー新卒採用サイト
株式会社マーキュリーは、セールスプロモーションを手がける企業です。かわいらしい雰囲気のサイトが特徴的で、自分の性格と似たキャラクターをクリックすると0次試験に合格します。
トップサイトにはリーダータイプ・自由なタイプ・応援タイプなど色々な性格のキャラクターがいるので、マーキュリーがどんな人材でも強みを活かして働けることが伝わってきます。
可能性を見つけようという発信に沿った遊び心溢れる面白い採用サイトです。
面白い採用サイトのポイント
求職者に「面白い」と思ってもらうにはポイントがあります。目指す面白さの種類にもよりますが、自社らしいサイトを作成するためにも3つのポイントを意識してみましょう。
・強いインパクトを与える
・ブランディングを徹底する
・トレンドに敏感になる
強いインパクトを与える
1つ目のポイントはサイトのインパクトです。
アイキャッチやテーマ性、デザインなど自社らしさを強化した採用サイトを作ることを意識しましょう。常識・業界イメージを覆すような文言やデザインが他社との差別化を生み出してくれます。
今回紹介したサイトを参考にしながら、特に伝えたい内容を2倍・3倍に強化するにはどのような手法が効果的か考えてみましょう。
ブランディングを徹底する
2つ目のポイントは企業ブランディングです。
ブランディングを強化することは求人・集客に広く役立ちます。自社を知らない人に対してどう見られたいか、どんな印象を与えたいかについて細かく設定していきましょう。
ビジョンを決めて、それに沿った形で細部を整えていくことで統一感が生まれやすくなります。
トレンドに敏感になる
3つ目のポイントは、トレンドに対してアンテナを張り続けることです。
採用市場は日々進化していきます。求職者の興味関心も変化しますので、今のトレンドは何か?自社のサイト設計は古くないか?そういった観点を常に持ち続けることが重要です。
同業他社の様子をキャッチして、トレンドの先端にいる企業の採用ページを毎年チェックしていくことも効果的な方法になります。
まとめ
「面白い」というのは人それぞれで感覚的なものです。しかし、言語化すると今回のような内容がポイントになります。
個性的なサイトを持つ企業は他にもたくさんあります。自社の採用サイトを見直す際は、今回の記事と他社の事例を参考に「自社らしさ」にとことんこだわってみましょう。
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