人材紹介システムは、人材紹介ビジネスを行っていくうえで必要不可欠となっているシステムです。複雑な業務を一括管理することができ、業務効率も一気にあげることができる反面、さまざまなシステムが登場していて選べないという企業も多いのではないでしょうか?
今回は、「自社に合うシステムが知りたい」「乗り換えを検討しているからまずは比較してみたい」ということにお悩みの企業に向けて、複数のシステムから5つのおすすめを紹介します。システムの機能や注意点を踏まえたうえで、自社に合ったサービスを選びましょう。
人材紹介システムとは?
まずは、人材紹介サービスの特徴や機能面について解説します。人材紹介とは、企業から欲しいターゲットの採用依頼を受けて、求職者を探し出しマッチングまでサポートすることが業務にあたります。この一連の流れをシステムにより管理・伴走してきれるのが人材紹介システムです。
特徴
企業管理と求職者管理の両面を要するサービスです。案件の一括管理ができていない、属人化しているという会社にはぴったりのシステムです。
さまざまな会社が人材紹介システムを取り扱っていますが、サービスによってAI機能が搭載されているものや労務管理システムが備わっているものまであります。
また、シンプルで使いやすいサイト設計が特徴的なサイト、カスタマイズが自由で自社の状況に合わせて使いわけれるサイトなど種類があるため、複数を比較してみると良いでしょう。
機能
メイン機能としては次のものがあります。
- 求職者の情報管理
- 企業の案件管理
- 面接進捗管理
- 求人媒体との連携
- サポートデスク
これに加え、営業帳簿管理や特殊なマッチング機能、労務管理機能などがついている場合もあります。社内連携がしやすいマルチユーザー機能についても装備確認をしておきましょう。
また、サポート体制についても重要な機能の一つです。電話だけではなくチャットの受付対応があるのか、営業のサポートはあるのかという定性的な部分についても事前に把握しておくと良いでしょう。
人材紹介システムのメリット
人材紹介システムには3つのメリットがあります。
・データ共有が可能
・求職者の一元管理が可能
・業務効率が向上
データ共有が可能
1つ目のメリットはデータの共有がしやすくなるという点です。人材紹介のスタッフは、一人が複数企業のマッチングを担当します。企業からの案件連絡を受けながら求職者の面接日程の調整を行ったり、選考進捗を把握しておかなければならなかったりするため、同時並行でさまざまな連絡が飛び交うことになります。
一括で管理していなければ、ミスが発生しやすくなりトラブルの元になりかねません。
企業の集客力にもよりますが営業担当の仕事は、応募がたくさんくるため求職者管理が複雑になるパターンと、応募集客を強化するために求人票をたくさん書かなければならないパターンの2種類があります。
どちらのパターンであっても、求職者情報もしくは求人票の情報が毎日どんどん増えていくため、一人きりでは管理しきれなくなっていきます。新鮮な情報に古い情報が埋もれてしまうリスクを避けるためにも、アシスタントや上司をはじめとして複数でデータを共有し合うことが重要です。
求職者の一元管理が可能
2つ目のメリットは、求職者情報の一元管理が可能な点です。応募が多い企業は、毎日数十件~数百件の応募がきます。
基本的には、そういった求職者の情報を営業担当がチェックし、企業に推薦するかどうか判断していきます。ただ一つひとつ目視でチェックしていてはキリがなくなってしまうため、検索機能やある程度機械的に合否の振り分けを行うことが必要となります。
人材紹介システムは、そういった業務のために求職者の情報を整理しやすくすることが可能です。
膨大な数の求職者の選考状況を進捗フェーズごとに並べ替えたり、職種や業種だけではなく年収や担当者ごとに一覧化できたりするため、あれこれ情報を探し回る必要がなくスムーズに求職者の状況を管理することができるようになります。
業務効率が向上
3つ目のメリットは、営業の業務効率を上げることができるという点です。人材紹介会社は効率良く求職者と企業をマッチさせていくことで売上を作るため、一人に対して多くの時間をかけていられません。
採用基準に近い優秀な求職者を探し出し、無駄の少ない選考をサポートしていくことが人材紹介会社の価値となります。応募から推薦までに時間がかかってしまうと、その分採用率が落ち込んでしまいます。
システムを導入して作業効率をあげることで採用率のアップや、人の手でしかできないクリエイティブな業務に時間を割くことができ、質の良いサービスを提供しやすくなります。
また、急な監査が入ることも有料職業紹介事業者の業務上よくあることでしょう。そうしたシーンで素早く書類を用意し、帳簿を提出できるようにしておく必要があります。
人材紹介システムを使えば、そういった際にワンクリックで対応することができるようになります。
人材紹介システムの注意点
人材紹介システムには注意点もあります。導入後に「こんなハズではなかった」と後悔しないように、次の3つのポイントを事前に把握しておきましょう。
・自社システムとの連携の有無
・セキュリティ面の確認
・カスタマイズの有無
自社システムとの連携の有無
元々自社で使っているシステムと連携ができるかという点について確認しておきましょう。せっかく新しいシステムを導入したとしても、連携ができない場合、結局あちこちのシステムにログインして使い分けることになり、手間がかかってしまいます。
連携の取れないシステムだと、導入後の浸透に時間がかかってしまったり、使いにくいせいで定着しなかったりする可能性があります。
また、自社のシステムだけではなく、いつも使っている求人媒体との連携についても確認しておきましょう。リクナビNEXTやDODAなどの媒体で集客した応募者情報を取り込み、一括管理できるようにしておくことが重要です。選考時・振り返りの際に確認するため、どの媒体から流入したかわかるような状態がベストです。
セキュリティ面の確認
セキュリティ体制が万全かという点についても注意しましょう。企業の案件情報はもちろん、求職者の情報は特に個人情報を扱うため、強固なセキュリティが敷かれているサービスを選ぶようにしましょう。
項目ごとにアクセス権を設定することができる機能や、定期的なバックアップログを保管してくれる機能がついているとより良いでしょう。同時に、会社として情報漏洩を防ぐために対策を立てて、社員一人ひとりの行動についてもマニュアル化しておくことが重要です。
システムを開いたまま外出先で席を離れないことや、端末の管理ルールなども決めておくことで、トラブルを防止しやすくなります。
カスタマイズの有無
システムのサイト設計についても、事前に目を通すことがおすすめです。カスタマイズできるサイトの場合、自社の希望にどれだけ寄り添うことができるのかあらかじめ確認しておくことが大切です。
譲れない機能やあったら良いと思う機能に優先順位をつけておくと選びやすくなります。メイン画面の入力項目、検索軸、アクションメニュー、フェーズ、アクセス権など細かく自社に合わせて設定できれば、使いやすさもグンと上がります。
ただ、カスタムの自由度が低かったとしても、シンプルで誰でも使えることをアピールポイントにしている場合もあります。メンバーへ浸透率を高めるためには使いやすさも重要ですので、複雑なカスタマイズになりすぎないように気をつけてください。
おすすめの人材紹介システム5選
ここまで、人材紹介システムの特徴・機能やメリット・デメリットなどについて解説しました。ここでは、おすすめの人材紹介システムを5つピックアップして紹介します。機能や実績、各種料金などを比較しながら検討してみてください。
PORTERS(ポーターズ/旧 HRビジネスクラウド)
ポーターズ株式会社が運営しているPORTERSは、AIとHRとテクノロジーを組み合わせ、マッチングの数と質とスピードをあげることができるクラウドシステムです。
・求職者管理
・求人管理
・選考プロセス管理
・メールテンプレート・帳票テンプレート
・媒体連携(PORTERS IMEX)
・API連携
・Webサイト連携(Web Parts)
・レジュメ解析自動取込(CV-Parsing)
・アプリ連携、インポート&エクスポート
・レポート機能、ダッシュボード
上記の機能が備わっており、人材紹介業に特化したノウハウを活かして最大限のパフォーマンスを引き出してくれます。
実績も多く、売上が前年比197%アップ、個人の生産性は前年比157%アップしたという企業もおり、事業拡大にも大きく寄与しています。
料金プラン
- 初期費用:10万円
- 月額費用:1万5,000円~/ユーザー
公式サイト
MatchinGood(マッチングッド)
MatchinGoodは、株式会社ブレイン・ラボが運営している派遣会社向けのシステムです。HR業界出身者がサイト設計に関わっているため、実際の業務での困りごとを払拭できる機能も多く、導入実績1300社、継続利用率も99.3%と非常に高い水準を保っています。
主な特徴は次のとおりです。
・直感的で使いやすい画面
・営業のパフォーマンスを最大化
・クラウドシステムでオフィスでも自宅でも使用可能
・運用に乗るまで専任担当がサポート(初回説明会終了まで)
・機能オプション・金額プランの選択が可能
・人材派遣・人材紹介を一つのシステムで管理
特に、サポート体制が高い評価を得ており、運用中に発生するトラブルや疑問に丁寧かつスピード感のある回答で伴走してくれます。
チャットとサポートデスクの2つを用途によって使い分けることができたり、社内共有が徹底されていたりするため、毎回問い合わせ状況を一から説明する必要がありません。契約後の快適なサポートが継続率の高さにつながっている安心感のある人材紹介システムです。
料金プラン
- 要問い合わせ
公式サイト
Falcon DB
Falcon DBは、アルサーガパートナーズ株式会社が提供するシステムです。同社は日本のDX推進に大きく寄与している企業であり、誰しもが使いやすく定着率の高いサイト設計を手がけています。
Falcon DBの基本機能は次のとおりです。
・案件情報・予実管理
・人材情報の一括管理
・2段階認証のセキュリティ
・ユーザーの権限管理
・報告書の出力
・売上予測の可視化
・選考状況
Falcon DBは、初期費用無料で全機能を「すべて無料で試せる」ということも特徴です。アカウント登録さえ完了すれば1ヶ月お試し期間となるため実際に使っていて継続するか否かを判断することができます。
月額使用料は1万円/1ユーザーという低価格に設定されており、同業他社と比較してもかなりリーズナブルに利用することが出来ます。経費を削減しながら業務効率をあげることができる、コストパフォーマンスの良いシステムです。
料金プラン
- 初期費用:0円
- 月額:11,000円
公式サイト
CAREER PLUS
CAREER PLUS(キャリアプラス)は、MatchinGoodと同じく株式会社ブレイン・ラボが提供するシステムです。MatchinGoodが派遣企業向けであるのに対して、CAREER PLUSの方が人材紹介業に特化した機能が搭載されています。
メイン機能は次のとおりです。
・求職者管理
・対応履歴の保管
・企業情報管理
・マッチング
・成約・請求管理
・求人案件管理
・選考進捗管理
・集計機能
・各種メンテナンス
・帳簿出力
・メール
・データのインポートやエクスポート
オプションを使えばさらにWebエントリープラスなどの機能を追加することが可能です。面談数や求人紹介数といった売上に直結するKPIが管理できるため、効率をあげながら売上を伸ばしていくサポートに適しています。
1名から2,000名の企業まで規模問わず多くのノウハウと実績を抱えており、人材紹介会社向けの基幹システムでNo.1の導入実績となっています。料金は完全見積もり形式となっています。
料金プラン
- 初期費用:0円
- 月額:11,000円
公式サイト
クラウドリンクス
株式会社クラウドワークスが運営しているのはクラウドリンクスという、フリーランスや副業を探す人材と企業のマッチングサービスです。
マッチングサービスとしては「クラウドワークス」が有名で、登録さえすれば誰でも利用可能です。一方で、クラウドリンクスに登録している人材は、スペシャリストや専門スキルを兼ね備えた人材など、選ばれた求職者しか登録できない仕組みになっています。
クラウドリンクスはマッチングサイトなので、人材紹介で企業とエージェントを通して面談するというよりも、直接案件を通して仕事を依頼することができるシステムになっています。スピード感のあるマッチングが可能で、高いスキルの人材との出会いが見込めます。
申込から利用開始まで最短翌日という速さも魅力的で、入社までも最短5日というスピード感で利用可能です。成約手数料は無料なので何名採用してもコストは変わりません。
料金プラン
- 要問い合わせ
公式サイト
まとめ
人材紹介業を行う企業にとって、どんな管理システムを選ぶかは、生産性を大幅に左右する重要な選択です。サービス内容をしっかり確認して、スピードと質を担保しながら成果につなげられるシステムを導入しましょう。