テレアポ営業のコツとは?準備しておくことや好感を与える話し方などを解説

テレアポ営業は、新規顧客獲得に欠かせない営業手法のひとつです。架電数に比べて断られる件数も多い性質があり、「きつい……」と落ち込む人も少なくありません。しかし、事前準備と話し方を把握しておけば、成約率向上も期待できます。

そこで今回は、テレアポ営業の役割や流れについて解説します。事前に準備しておくことや好感を与える話し方についてもまとめました。トークスキルを磨きたい人もぜひ参考になさってください。

テレアポの役割とは新規顧客を獲得すること

テレアポとは、テレフォンアポインターのことで電話を使用した営業手法のひとつです。
新規で取り引きをしてくれそうな相手へ電話をかけて、商談のためのアポイントを取ります。
さまざまな営業手法があるなかで、テレアポは新規顧客獲得に特化しているのが特徴です。

新規顧客獲得を目的とした飛込み営業や訪問営業は、1日の訪問件数に限界があります。しかし、テレアポなら短時間で多くの新規顧客にアプローチが可能です。
しかし、電話をかけるのは基本的に営業時間中のため、迷惑がられることもありますし、電話自体取ってもらえないこともめずらしくありません。

架電件数が多ければ多いほどアポイントが取れる確率も上がるため、企業によっては架電件数や商談件数などのノルマが設定されているところもあります。

テレアポ営業を行う際の流れ

テレアポ営業を行うときの流れは以下のとおりです。

  1. 新規顧客になりそうなターゲットリストを準備する
  2. テレアポを実施する
  3.  成果を記録・整理する

はじめに、新規顧客になりそうなターゲットリストを準備します。ターゲットリストは自社の商材を売り込みたい相手のリストのこと。リストはExcelなどにまとめてパソコンに表示しておくと、電話をしながらメモをとりやすくなります。

つぎにターゲットリストをもとにテレアポを実施します。まず挨拶と自己紹介をしてから、商材について説明をします。相手から質問があればメモを残しておきましょう。ひととおり話し終えたら、商談日時を決定します。

テレアポの実施後、会話の内容を記録します。応対した人の役職や顧客から聞いた悩み、アポ獲得の有無、日時などです。情報を整理してから記録することで、次回のテレアポに活用できます。

テレアポ営業を行う前に準備しておくこと

テレアポの営業を効果的に行うには、架電先企業のリストアップや商材の説明に使用するトークスクリプトの用意、商材に関して理解を深めておくなど事前準備が大切です。くわしく解説します。

架電先企業のリサーチ・リストを確認する

テレアポ営業はやみくもに電話をかけても、意味がありません。
架電リストを作成するときは、自社商材と相性がよい企業を選定します。
架電先企業がどのような事業を展開しているのか、自社の商材が役立ちそうな場面はどこなのかを把握することがポイントです。
架電先企業のリサーチで得た項目も一緒にリスト化しておくことがポイントです。架電先企業テレアポを実施するときに役立ちます。

MAやSFAなどの営業支援システムを導入しているなら、自社サイトへのアクセスや資料請求などの行動データをもとにリストを作成できます。

すでに作成された架電リストをもとにテレアポ営業を実施するときは、事前に架電リストに抜け漏れがないかひととおり確認しておくことが大切です。

トークスクリプトを準備する

トークスクリプトとは、電話応対の台本のようなものです。
テレアポ営業は電話をかける担当者ごとに応対の品質を統一させるために、想定される会話の流れを事前に決めておきます。

トークスクリプトの詳細な内容は企業ごとに異なるものです。
自身でトークスクリプトを作成しない場合は、テレアポを実施する前にイレギュラーも想定したうえで流れを確認しておきましょう。

商材への理解を深め、質問に答えられるようにする

テレアポ営業を実施する前に、売り込む商材やサービスへの理解がないと、上手くアプローチできません。
商材に関して理解が不足している状態で電話をかけた場合、相手からの質問にうまく答えることができせん。

顔が見えない相手と信頼関係を構築するには、レスポンスの速さは大切です。
質問に対してすぐに応えられるようにしておくことで、企業の担当者からの信頼度が変わります。
そのためにも、事前に売り込む商材について理解を深めておくことが大切です。

テレアポ営業を成功させる4つのコツ

好感を与えるテレアポ営業のコツは、実践的な練習にくわえて心構えや実績のある人の現場を見るなどさまざまな方法があります。テレアポ営業を成功させる4つのコツについて解説します。

コツ1.実践前に練習する

テレアポ営業を成功させるには、実践的な練習をすることが大切です。
まずはトークスクリプトをひととおり読んでみましょう。録音をしたり、誰かに手伝ってもらったりすると自分の状態を把握できるため、改善点が見つけることができます。
状況によってはアレンジが必要なときもあるため、さまざまなシチュエーションを想定して練習することがおすすめです。

練習するときは、声のメリハリを意識することで好感を与えることができます。どんなに魅力的な商材でも、電話を受けた相手が不安に思うような話し方では聞いてもらうことはできません。
明るいトーンで話せるようになるまで練習を重ねましょう。

コツ2.冷静な状態を保つ

テレアポ営業は具体的な話をする前に断られることが多い業務です。
断わられてアポが1件も取れない日もあるため、「断られることが当たり前」と割り切ることが大切です。

また、顔が見えない相手に電話営業をするのは、緊張するものです。しかし、緊張しすぎると話したい内容をうまく伝えられないことがあります。前置きは短く、結論から話すことで相手が自分にとって必要な情報か判断しやすくなるため、テレアポ営業の効率性も高めることができます。

冷静な状態を保てるように、相手の話が聞き取りやすく、落ち着いて対応できる環境で行うことも大切です。

コツ3.テレアポ営業の実績がある人の現場を見学する

テレアポ営業初心者や自信がない人は、テレアポ実績があり、訪問率が高い人の話し方を実際に聞くことで要領をつかめます。

自分の話し方とどこが違うのか、比較しながら聞くことで課題点も見つかりやすくなります。
疑問点や不安な点があれば質問してみるのもおすすめです。質問に対する回答から、自身のテレアポ営業を成功させるヒントが見つかることがあります。

スキルを身につけるために、「ここはすごい」と思ったところは、積極的に自身のテレアポ営業に取り込んでいくことも大切です。

コツ4.架電先に合わせた営業を行う

テレアポ営業では、トークスクリプトの内容をアレンジしたり、営業時間内に連絡をしたりなど架電先の企業に合わせた営業を行うことが大切です。
商材を紹介したい部門の担当者がわかるときは、最初に名前を出して引き継いでもらうと効果的にアプローチできます。

商材が一般的なものではなく、具体的にイメージがしにくいものは、架電先との類似性が高い導入事例を紹介するのも効果的です。
企業が抱える悩みを解決した事例を紹介することで、商材の魅力が伝わり成功へつながる可能性も高くなります。

テレアポ営業で好感を与える話し方

テレアポ営業を行うときは、相手に好感を与える話し方をすると話を聞いてもらいやすくなります。ただし、好感を与える話し方には工夫が必要です。これからご紹介する好感を与える話し方のコツを意識してテレアポ営業に取り入れてみてください。

最初は挨拶から始める

初対面の人に対して話をはじめるときに、いきなり本題から話しはじめると押し売り感があり、あまりよい印象はもたれません。

電話営業は相手の表情が読めないため、話し方で印象が決まります。
よい印象を与えられるように「こんにちは。私は○○○○株式会社の△△と申します」と挨拶と名乗りから始めてください。
営業に限らず、ビジネスマナーとしてふだんから心がけておくとスムーズです。

落ち着いた聞き取りやすい声で話す

早口だと相手が聞き取ることができません。相手にストレスがかからないような話し方が理想です。
電話では聞き取りにくい「いち」「しち」「P」「T」など、発音が似ている単語は誤って認識されることもあります。声は少し大きめで明るさを意識しつつ、ハキハキと聞き取りやすい発音を心がけるようにしましょう。

とくに語尾は大切です。語尾がはっきりと聞き取れない話し方は相手もいらだってしまうため、きちんと最後まで話すことを意識してください。

会話の速度を相手に合わせる

電話でいきなり早口で話されても、聞き取りづらく、よい印象はもたれません。
しかし、遅すぎてもマイナスの印象を与える可能性があります。好感を与えるには、相手の話すテンポに合わせて話し方を変えるのがポイントです。

商材によっては商品説明が長く、読みあげることに必死になり、つい早口になってしまう人もいるでしょう。
事前に伝える情報の取捨選択をしておくことで、早口を防止し、しっかりと伝えることができます。

結論から述べて内容を端的にまとめる

本題に入るときは、まず結論を述べてから商材の説明を行います。
電話を受けた相手は、いきなりかかってきた電話に応対するために作業が止まっている状態です。
まずは雑談をして興味を引いてから本題に入るといった長い前置きだと、途中で切られてしまうおそれもあります。

結論から述べることで、相手がこれ以上聞く情報かどうか判断できますし、興味があるならくわしい説明を聞きたがるでしょう。
しかし、長くダラダラと説明するのもNGです。テレアポ営業は成約まで取る必要はありません。
事前に内容を端的にまとめておくことで、短時間で相手に必要な情報のみ提供できます。

日時は具体的に提示する

テレアポ営業で日程調整をするときは、架電先の都合を聞くのではなく、具体的な日時をこちらから提示します。

NG例OK例
お時間がある日に伺ってもよろしいでしょうか来週の月曜と水曜であればどちらがお時間取りやすいでしょうか

相手の都合に合わせて調整するといった姿勢は親切に感じられますが、まわりくどい印象を与えてしまいます。ただし、与える選択肢も多すぎてはいけません。2つ程度に絞っておくと選びやすくなります。

日程が決まったら、商談に決裁者など意思決定権をもつ方が同席するかどうかも確認しておくことが大切です。

テレアポ営業が上手な人の3つの特徴

テレアポ営業が上手な人は「架電経験が多い」「相手の話をしっかり聞いている」「自分のトークを分析している」といった3つの特徴があります。トークスキルを磨きたい方に向けて、それぞれくわしく紹介します。

特徴1.架電経験が多い

テレアポ営業が上手い人の特徴は架電経験の豊富さです。
そもそもテレアポ営業の成功率は低く、架電数を増やさなければアポイント獲得までつなげられないことが多いものです。
架電経験を積むことで、アポ獲得に効果的な方法を理解し、作業のスピードも速くなります。

たとえばイレギュラーな場面に遭遇した場合、うまく切り返しができたり相手が望んでいる情報を提供したりと経験を生かした応対が可能です。
また、業務に必要なコールシステムの使い方にも慣れているので、パソコンでメモを取るスピードも速くなります。

特徴2.相手の話をしっかり聞いている

テレアポ営業が上手な人の2つ目の特徴は、相手の話をしっかり聞いていることです。
商材の説明などセールストークになりすぎないように、相手の話をしっかりと聞きながらニーズに合わせた効果的な営業を行っています。

商品のよさを伝えながら、相手の返答の仕方や息遣いなども見逃しません。相手とコミュニケーションを取りながら、どのような情報を提供すればよいか考えながら話を聞いています。

商材に関する情報も深く理解しているため、コミュニケーションのなかで得たヒントをもとに、企業に合わせた導入時のメリットを提示することができるのです。

特徴3.自分のトークを分析している

テレアポ営業が上手い人の3つ目の特徴は、自分のトークを分析して改善していることです。
アポイントが獲得できたトークだけではなく、相手のニーズを引き出せたトークや話が続いたもの、アポイントが獲得できなったトークまでこまかく分析しています。

トークを分析するときは、事実・解釈・結果に分けて記入します。

事実ヒアリング内容を記載する
解釈雰囲気や購買意欲の有無などを記載する
結果解釈をもとに次の行動を記載する

テレアポ営業が上手くなるには、分析内容をもとに、次はどのように応対すればよいのか、日々改善を行うことが大切です。

まとめ:テレアポ営業を成功させるには、事前準備や自己分析が大切!

テレアポ営業は、新規顧客を獲得するための営業手法のひとつ。電話営業は断られることも多いため、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。テレアポ営業を成功させるには、実践的な練習やトーク力など事前準備や自己分析が大切です。

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