顧客管理(CRM)システムおすすめ11選!基本機能や導入のメリットとは?

どんなビジネスでも、顧客との関係性がある限り「顧客管理」は欠かせません。
とはいえ企業の規模も管理用途も様々で、専用のツールやアプリも今や多くの選択肢があります。

本記事では顧客管理システムの役割や重要性を解説。さらに現在利用できる顧客管理ツールを比較、機能などを紹介しています。
自社に合った顧客管理ツールを選ぶことは企業成長に大きく貢献しますので、ぜひ参考にしてみてください。

顧客管理(CRM)とは

顧客管理とは、顧客の基本的な情報をはじめ、過去の取引内容や売上なども含め取り扱い管理することです。単に情報をまとめているものというよりは、顧客との関係性を管理し利益化するものですね。
CRM(Custmer Relationship Management)は顧客管理システムのことを指します。

顧客管理は新規顧客獲得はもとより、過去に取引のあった顧客との接点を増やす為にも活用されます。

顧客管理の役割

今やどの企業にも顧客管理が導入されています。
ここでは実際に顧客管理にはどんな役割があるのか、そしてどれほどの重要性があるのかを紹介します。
どんな場面で、どのように役立つか理解していきましょう。

顧客のニーズを分析して戦略を立てる

顧客の立場で考えてみれば簡単なことですが、自分が必要と感じないものを購入することはありません。購入しようと思うものは全て理由があるからです。
顧客の要求しているもの、つまりニーズが分からなければ商談に持っていくことすら出来ません。買う予定のないものは買わないですよね。
顧客が過去に何を購入したか、現在何を求めているかを顧客管理から洞察し、それに基づいて業績拡大を図ることが可能です。

顧客からの信頼度を高める

顧客管理をすることで顧客が求めているものを提供するということは、自社との信頼関係にも繋がります。
より良いタイミングで、その時にベストなものを提供してくれる相手に対して不快に思うことはありません。
信頼度が高まれば、継続して自社を利用してもらえるリピーターの獲得にもなり、そこからさらに新規顧客の獲得にもなり得ます。
情報の有無が、顧客との信頼関係を築く上での決定的な要素であると言えるでしょう。

新規顧客の獲得コスト上昇に対応する

インターネットやツールの普及、人口の減少や少子高齢化など、社会環境の変化に伴って新規顧客獲得のコストは増大する傾向にあります。
同種の企業が溢れている中で選ばれるためには、新規顧客との接点を多く持ち、満足度を高めて獲得していかなければなりません。

その為にこれまでの情報量をフルに活かさなければならず、事業拡大のために顧客管理は必要不可欠なのです。

顧客管理システムを導入するメリット3つ

では実際に顧客管理システムを導入した場合、どのようなメリットが出てくるのかを紹介していきます。
導入において具体的に3つのメリットを挙げますので、参考にしてみてください。

メリット1.情報共有がしやすくなる

顧客情報は多様な場面で利用することになりますが、システムの中でもクラウド型であれば出先などでもすぐに情報を確認することができます。
移動中や商談中でもアクセスが可能となるため、業務効率の向上が期待できます。

またクラウドという一つの場所でまとめて管理するため、社内のどの部署においても情報を引き出せるので、都度メールなどで情報のやり取りをする必要もありません。

メリット2.戦略を立てやすくなる

顧客情報を集約して管理するということは、全体的な顧客の傾向などを俯瞰して見ることが可能となります。これらのデータはマーケティング面での戦略に大きく活用できます。
また、顧客の嗜好性が見えてきたり商品の動きが把握できることで、次に開発するべき新商品開発にも大きく貢献するデータを得ることもできます。
顧客管理システムの導入は単に情報をまとめるだけではなく、戦略面でも活躍するのです。

メリット3.顧客満足度の向上につながる

全体的な情報だけではなく、顧客管理は個々の情報も管理することができます。
顧客のニーズに適合した商品を提供するのはもちろん、さらに高いレベルのサービスを提供するために、顧客が何を最も価値あると感じるかを把握し、その情報を管理することで、信頼性を高めて顧客満足度を向上させることができます。
仮に顧客の担当者が変わったとしても最善の対応ができ、企業としての信頼を落とさないということがリピーターの獲得になり、業績に直結します。

顧客管理システムの基本機能

顧客管理を行う上でのメリットについては上記で紹介した通りです。システムを利用するにあたりどんな機能があるのか事前に把握しておきましょう。
ここからは顧客管理システムに備わっている基本的な機能を紹介します。

顧客情報の記録

まずは大前提的な機能ですが、顧客や取引相手の情報を記録、管理することができます。

具体的には氏名(企業名)、担当者名、家族構成、電話番号やメールアドレスなどの連絡先、所属部署、会社住所、過去の取引内容や商談進捗、クレーム・レビューなどをデータ化して管理します。
顧客情報へアクセスする際、様々な面から情報を引き出すことになります。これらの多様な要求に対応するために、細部にわたる情報を集約し、一元管理することで、情報のアクセス性と利便性を最大化することが顧客管理の目的です。

顧客との関わりが多くなるほど情報は増えるわけですから、一つにまとめるこの基本機能はシステムの要であり、どのソフトやアプリにも備わっているものです。

名刺情報管理

顧客や取引相手と必ず行うものとして名刺交換があります。企業に勤める人の数だけ名刺があり、関わった数だけその交換数も増えていきます。これらをデジタルデータ化し管理する機能があります。
名刺管理のソフトなどはTVCMなどでも見かけますが、CRMにおいては顧客情報と紐付けして管理することもできるので、名刺を元にアクセスすることも可能です。リスト化してしまえば検索も容易になります。

一見すると、物理的な名刺を一つずつ入力するのは手間がかかるように思えますが、現代のソフトウェアではスマートフォンで名刺を撮影するだけで自動的にデータ化される機能もあります。
データ化することで名刺を紛失するなどのリスク回避にもなります。

営業メール配信

メール配信機能を利用することで、集約された顧客情報のメールアドレス宛に、メールマガジンや広報のメールを一斉に送信することができ、メールマーケティングに活用することができます。
顧客の属性が分けられていれば特定の顧客にのみ送信できたり、送信したメールがどのくらい開封されたのか、記載されたURLへのアクセスがどの程度あったのかなどの割合も集計することができるので、顧客の分析も可能となっています。

送信機能には、一定の期間を設定して自動的にメールを配信するステップメール機能なども含まれており、これにより配信ミスがなくなり、より効率的に顧客との関係を深めることが可能になります。

顧客管理システムの有料版と無料版の違い

どんなツールやアプリにも殆どにおいて無料版と有料版の2つのプランが用意されています。当然機能としては有料版の方が優れていますが、利用する前にその違いを把握しておきましょう。

制限されるものとしては、まず使用期間です。一定期間だけ無料で一部の機能が利用でき、期間終了後に料金を支払って継続して利用できます。
期間が制限されていなくても、管理できる人数が少なかったり、機能が制限されていることも多いです。これらも有料版に切り替えることで全ての機能を使用でき、サポートも手厚く受けられるようになります。

おすすめの顧客管理システム・アプリ11選

CRMにも様々な機能や特徴があり、企業にとってより使いやすいものを採用すべきです。
顧客のタイプや規模が違えば、当然使いたい機能も違ってくるもの。管理以外にどんな機能があればより活用できるのかも視野に入れ、数あるアプリから検討していきましょう。機能だけではなく、サポート面もソフトによって異なります。
ここでは現在公開されている顧客管理のアプリで代表的なものを比較表にしました。

各ソフトやアプリについては下記にそれぞれ紹介していますので、自社に見合うアプリを探すための参考にしてみてください。

ソフト名種類有料版の有無
Sales Cloudクラウド型有り
Zoho CRMクラウド型有り
Sales Force Assistantクラウド型(パッケージ型も有り)有り
カスタマーリングスクラウド型有り(要問い合わせ)
Yappli CRMクラウド型有り(要問い合わせ)
TORETAクラウド型有り(要問い合わせ)
HubSpot CRMクラウド型有り
Fullfreeクラウド型有り
フリーウェイ顧客管理クラウド型有り
Ambassador
Relations Tool
クラウド型(サーバー設置プラン別途有り)有り
Microsoft Excelオンプレミス型有り

Sales Cloud

世界NO.1のシェアを誇るSales Cloudは、顧客管理から案件管理、売上予測、見込み客管理など、新規顧客の発掘・育成のための機能が豊富に備わっています。独自のAIが導入されており、リアルタイムの予測や提案などが特徴的です。データに基づき顧客の分析までしてくれます。有料版ならサポート面でも24時間対応してくれるのも嬉しいですね。クラウドベースのシステムで、モバイルアプリ版もあります。

Zoho CRM

顧客を「見込み客」「連絡先」「取引先」の3つに分類し、それぞれに特化したアプローチや対応ができるのが特徴です。AIも導入されており、業務の最適解を提案してくれます。また、UIが直感的で分かりやすく、誰でも使用しやすいので、導入後の定着率が高いです。会社自体の営業目標や業務の変化などに合わせ、ドラッグ&ドロップ操作で画面レイアウトのカスタマイズが可能なのも長期使用に適しています。

Sales Force Assistant

経営改善のノウハウをシステム化したソフト。顧客情報や営業結果などを入力するだけで一日一覧の日報画面に集約され、情報共有がスムーズになります。また、利用者一人ひとりにキャラクタライズされた専属のAI秘書がつき、24時間アシストします。遅延・放置案件のフォローや参考事例のピックアップなどの業務に関することから、スケジュール面では自分や顧客の記念日もお知らせします。利用状況によって秘書にも変化が現れ、目標達成意欲を高めます。

カスタマーリングス

顧客一人ひとりの行動・感情の変化(カスタマージャーニー)を深掘りすることに特化したツールです。さらに複数のジャーニーを比較してより顧客理解を深めます。このツールではあらゆる顧客データを統合、分析してセグメント、アクションまでワンストップで実行可能です。
深掘りして分析した結果から仮説を立て、結果に至るまでの背景を考察、施策に反応した顧客はその場でさらに分析し、次の展開へ繋げられます。

Yappli CRM

アプリ起点のノーコード顧客管理ツールです。最大の特徴は、顧客情報を入力すると会員化し、従来の属性や購買データだけではなく、行動データまでも取得することが可能なことです。また、会員化にすることでアプリ内行動に応じたランク設定ができたり、ポイント発行などのプロモーションにも活用できます。リアルタイムに施策を打つこともできます。さらに自社オリジナルの電子マネーも発行できるので、顧客利便性も兼ね備えています。

TORETA

こちらは主に飲食店向けのCRMアプリです。Web予約、予約台帳、顧客台帳、集計・分析の4つの機能で飲食店のDXを促進します。顧客の来店履歴を把握することができるので、新規客・常連客への高度なサービスが提供できます。従来であれば予約からすべてスタッフ対応だったところを、24時間365日AIによる電話対応で省力化、メニューから会計をデジタル化して人件費削減にも貢献します。アプリ不要のポイントカードも発行可能です。

HubSpot CRM

顧客管理に加えてマーケティングや経営などの営業支援と幅広く使える無料のツールがHubSpotCRMです。嬉しいのは完全無料で最大100万件のコンタクト登録、ユーザー数とストレージ量は無制限となっています。Eメールマーケティング、Webチャット、見積書の作成、共有アドレスなど様々な機能も用意されています。Eメール追跡と通知機能には月200件までの制限はあるものの、有料版は無制限となっています。

Fullfree

Fullfreeは無料のソフトで、クラウドベースなのでパソコン1台でも複数台でもデータ共有や同時編集が可能です。Excelなどと同様のデスクトップアプリなので、動作も快適です。また、データはクラウド上で暗号化して保存されるので、セキュリティ面の工夫も万全です。バックアップ機能も整っていて、編集操作毎に自動保存されるので誤ってデータが消える心配もありません。

フリーウェイ顧客管理

フリーウェイ顧客管理は、シンプルな画面デザインと、手元の Excelや Googleスプレッドシートのファイルから簡単にデータベースを作成・共有できるクラウド型のCRMシステムです。3名までのデータ共有、上限1000データまで、パソコンからの操作のみと無料版の制限はありますが、項目の自由設定が可能なので、メンバー名簿や商品リストなど様々な場面で利用することができます。初めて顧客管理を導入したい、試したいという方にはおすすめです。

Ambassador Relations Tool

Ambassador Relations Toolは、分析、マーケティング業務の自動化、思いや満足度を表す指標(NPS計測)などのマーケティングに必要な機能を凝縮したツールです。Webアンケート集計、SNS連携といったWeb管理に加え、ステップメール自動送信などのメール管理も可能です。無料プランでも登録数は1万まで可能で、備わっているシステムは全て利用できるので、導入後に有料版を検討してもいいでしょう。

Microsoft Excel

数ある顧客管理ソフトから新しく導入することに迷いがあったり、導入したものの定着しなかった場合には Excelを利用するという手法もあります。
特に個人で顧客管理する場合には向いており、管理したい項目からリスト化、フォーム機能を活用しデータ全体の閲覧も可能です。顧客数が増えた場合でも重複チェックも可能です。データベースを完全自作したい方、新しくソフトを導入しない場合は活用してみましょう。

まとめ:効果的な顧客管理で満足度向上や新規獲得につなげよう!

適切な顧客管理をすることは、企業としての成長を意味します。新規客、リピーターを獲得する為にはしっかりと管理していかなければなりません。

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