
業務の効率化を目的に、給与計算ソフトの導入を検討していますか?今回は、給与計算ソフトの主な機能や種類、おすすめの給与計算ソフト、導入で失敗しないためのポイントについて解説します。
給与計算ソフトは便利なツールですが、選び方を間違えると業務の効率化につながらないばかりか、かえって業務が煩雑になることもあります。当記事では、給与計算ソフトの機能と種類、種類別のおすすめソフト、導入で失敗しないためのポイントについて解説します。
給与計算ソフトの導入で失敗したくない方、自社にぴったりなソフトをお探しの方は、ぜひ最後までご覧ください。
給与計算ソフトとは?
給与計算ソフトとは、給与計算や給与明細書の作成といった業務を自動化するソフトウェアのことです。あらかじめ必要な情報をソフトウェアに登録しておけば、システムが自動で従業員の給与計算や給与明細書を作成してくれます。
また、基本となる給与計算や給与明細書の作成以外にも、年末調整や各種保険の算出といった業務にも対応しているソフトもあります。
給与計算ソフトの主な機能

では、実際に給与計算ソフトを導入するとどのような業務が自動化できるのか、具体的に解説していきましょう。給与計算ソフトの主な機能は次の3つです。
<主な機能>
- 給与の自動計算
- 勤怠管理
- 給与明細書・賞与明細書の作成
それぞれ詳しく解説していきましょう。
給与の自動計算
まず、毎月の給与を自動計算するといった給与計算ソフトの基本機能があります。
給与計算の際には、基本給の計算だけではなく、各種手当や税金、保険料の計算もすべて自動で計算します。また、クラウド型やインストール型の給与計算ソフトの場合は、年末調整などの法令改正や保険料率の改定などに対してもアップデートされることが一般的です。
さらに、各従業員の働き方に合わせた計算方法の設定も可能です。そのため、時短勤務やフレックスといった勤務体系にも対応できます。
勤怠管理
給与計算ソフトの多くは、勤怠管理システムとの連携が可能です。すでに導入している勤怠管理システムの情報をもとに給与計算を行うことができます。勤怠管理システムを導入している企業であれば、給与計算ソフトと連携して活用することをおすすめします。
タイムカードをベースとしたアナログ方式で勤怠管理している場合は、給与計算ソフトと連携できる勤怠管理システムの導入を検討してみましょう。
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させることで、大幅な業務効率化が可能です。おすすめの勤怠管理システムは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
給与明細書・賞与明細書の作成
給与計算ソフトは毎月の給与明細書だけではなく、賞与明細書の作成も可能です。明細書は自社の様式に合わせて発行できるほか、明細書のペーパーレス化にも対応しています。
給与明細書や賞与明細書の作成といった煩雑な業務が自動化されるため、大幅な業務の効率化が可能です。
また、給与計算ソフトには毎月の給与と賞与のデータが蓄積されています。そのため、年末調整の作成についても、データをもとに必要事項を入力するだけで簡単に作成できます。
法定料率変更の対応
法定料率とは、健康保険と介護保険、厚生年金の社会保険料を算定する料率を指します。従業員の年齢、給与額に基づいた等級をもとに、法定料率を用いて社会保険料を算定します。
法定料率は毎年見直しされるため、改定の際に法定料率を自動でアップデートできる給与計算ソフトを利用するのがおすすめです。
常に最新の料率に基づいた給与計算ができれば、法令遵守を維持できます。また、社会保険料の計算は複雑なため、自動計算の機能により計算ミスを防げることもメリットの一つです。
年末調整の対応
年末調整とは、毎月の給料から徴収した所得税を、毎年末に精算する手続きです。毎月徴収する金額は目安であり、税金額が確定する年末に払いすぎた差額を精算します。
給与計算ソフトを導入すると、従業員の給与データをもとに税金額を計算することが可能でます。扶養控除や保険料控除も含め、正確な税額を自動計算してくれます。
年末調整に必要な書類や申請書の作成に加え、電子申請が可能なツールもあります。また、最新の税制改正に対応しているため、正確な源泉徴収票を出力することも可能です。
従業員が多い企業にとって、給与計算ソフトは年末調整の煩雑な作業を大幅に効率化するのに役立つでしょう。
法定三帳簿の作成
法定三帳簿とは、賃金台帳、出勤簿、労働者名簿を指します。
労働基準法で規定された帳簿で、労働者を雇用する事業所に対して作成が義務付けられています。法定三帳簿の規定に違反すると罰則が適用されるため、帳簿は正確に作成しなければなりません。
給与計算ソフトでは、賃金台帳、出勤簿、労働者名簿の帳簿を自動で作成、出力することが可能です。帳簿を作成する手間が省けるうえに、勤怠管理や給与データとの連動により人的ミスを防げます。
また、給与計算ソフトで作成した帳簿は、データとしてサーバーなどに保管する仕組みです。帳簿は3年間の保存期間が定められているため、ペーパーレス化により保管しやすいメリットもあります。
従業員のマイナンバー管理
給与計算ソフトのなかには、従業員のマイナンバーを暗号化して安全に管理できるものがあります。税金などの書類作成でマイナンバーが必要になるため、企業では従業員のマイナンバー管理が求められます。
暗号化や2段階アクセス認証、アクセスログ記録などのセキュリティ対策により、情報漏えいや不正アクセスを防ぐことが可能です。情報漏えいが起こった場合、罰金や懲役などが科されるリスクがあるため、給与計算ソフトで安全に管理しましょう。
また、マイナンバー管理において、管理や閲覧に「権限」を設定できます。社内からの情報漏えいを防ぐため、内部統制にも配慮された設計がされています。
なお、従業員が退職する場合、一定期間を過ぎると完全に削除される点も安心できるでしょう。
給与計算ソフトの種類

給与計算ソフトの種類は、主に次の4種類に分類できます。それぞれの特徴や違いについて詳しく解説しましょう。
<ソフトの種類>
- クラウド型
- インストール型
- オンプレミス型
- ハイブリッド型
クラウド型
クラウド型の給与計算ソフトは、インターネット上でサービスにログインすることで使える給与計算ソフトです。利用人数によって変動する月額課金制の料金体系のものがほとんどで、数人程度の少人数であれば、無料で利用できるソフトもあります。
また、法改正や保険料率の改定なども自動でアップデートして対応します。常に最新の情報にもとづき運用できるため、定期的にソフトを買い換える必要もありません。
インストール型
インストール型の給与計算ソフトは、自社で使用しているPCへインストールして運用する給与計算ソフトです。
クラウド型の給与計算ソフトとは異なり、月額費用といったランニングコストがかからないという魅力があります。また、インターネットへの接続も不要であるため、ネット環境に関係なく使えることもポイントです。
ただし、インストールしたPCでしか使えない点や、法改正のたびに手動でバージョンアップが必要な点には注意が必要です。
オンプレミス型
オンプレミス型の給与計算ソフトは、自社サーバーにシステムを構築して運用します。導入時にはネットワーク機器の購入やリース契約、システムの構築などが必要です。
クラウド型やインストール型と比べると導入費用は格段に上がりますが、その分他システムとの連携性能が高く、カスタマイズしやすいことが特徴です。さまざまな雇用形態の従業員が在籍する大企業向けの給与計算ソフトといえるでしょう。
ハイブリッド型
ハイブリッド型とは、インストール型とクラウド型を組み合わせたタイプです。
両方の利点を活かしており、基本的なデータはクラウドで管理し、重要なデータは社内のサーバーなどの安全な場所に保管できます。データの重要度、利便性など、ニーズに合わせて柔軟な使い方ができる点がハイブリッド型の特徴です。
給与計算ソフト3つのタイプ

給与計算ソフトには、機能や企業の規模に応じた3つのタイプがあります。給与計算ソフトのタイプは何が違うのか、それぞれの特徴を解説します。
ERP型
ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略称で、給与計算と企業全体の情報管理が可能な大型システムです。勤怠管理や人事評価などの人事労務に加え、財務会計、販売、生産など、企業全体のあらゆるデータを一元管理できることが特徴です。
共通データとしてシームレスに活用できるため、導入することで業務効率の向上が期待できます。
ERP型は大企業に適しており、導入・運用コストが高い傾向があります。ただし、近年では中小企業に適したシステムも登場しており、低コストでの導入・運用が可能です。
人事労務管理システム型
人事労務管理システムとは、従業員の雇用に必要な手続きを効率化するシステムです。給与計算を統合したシステムは「人事給与タイプ」と呼ばれます。
給与データや勤怠などの管理機能、社会保険料や税金の計算、人事評価など、人事に関するデータの一元管が可能です。
ただし、人事労務管理システムは、給料計算の機能を含まないタイプもあります。人事情報の集約に特化したもの、人事評価やマネジメントに特化したものとタイプが異なるため確認が必要です。
給与計算特化型
給与計算特化型とは、文字どおり給与計算業務に特化したタイプを指します。機能を絞っているため操作がシンプルでコストも抑えられることから、小規模の企業に人気です。
給与計算に欠かせない社会保険料や税金の計算、年末調整などの業務を自動化する機能を備えています。なかにはマイナンバー管理、Web明細の発行、社会保険提出書類の作成など、労務管理の機能を備えたソフトもあります。
コストを抑えつつ給与計算を自動化したい、または従業員数が少ない中小企業におすすめです。
給与計算ソフトおすすめ:少人数(中小企業や個人事業主)向け
ここからは、おすすめの給与計算ソフトを具体的に紹介していきましょう。まずは、中小企業や個人事業主におすすめのソフトを紹介します。
- PCAクラウド給与
- スマイルワークス
- やよいの給与明細 Next
- 給料王
PCAクラウド給与

PCAクラウド給与は、ピー・シー・エー株式会社が提供する中小企業向けの給与計算ソフトです。100種類にも及ぶ給与項目を自由に設定できる機能や、パートタイマーや短時間労働者にも対応した有給付与計算機能など、充実した給与計算機能を搭載しています。
また、PCAシリーズのソフトとの連携はもちろん、APIによる他製品とのシームレスな連携も可能です。ファイルの受付や出力といった便利な機能も備えています。
さらに、電話やメール、リモートによるサポート体制や、内部統制機能(ログ管理、アクセス制御、パスワードの桁数・有効期限)によるセキュリティ機能も充実しています。
サービス名 | PCAクラウド給与 |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 初期費用:0円 月額費用:月額13,860円(税込11,550円(税込))〜 |
公式サイト | https://pca.jp/area_product/cloud/prokyu_cloud_top.html |
スマイルワークス

クラウドERPシステム「スマイルワークス」クラウド給与計算システムは、株式会社スマイルワークスが提供する給与計算ソフトです。勤怠情報の入力や各種保険や税金の算出、給与や賞与明細書の作成や各種届出表の作成に至るまで、給与計算業務を幅広くサポートしています。
シンプルでわかりやすい操作画面は、「給与」「賞与」「年末調整」「社会保険」の分類に分けることで、初心者でも直感的に使える操作性を実現。さらに、年末調整やマイナンバー管理、算定基礎届・月額変更届の作成機能なども搭載しており、給与計算のみならず、バックオフィス業務のトータルサポートも可能です。
サービス名 | クラウドERPシステム「スマイルワークス」クラウド給与計算システム |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 基本契約:30,000円 月額費用:10,000円(給与ワークス) ※価格は税抜き ※必要な機能を自由に選択できる「カフェテリア方式」のプランを採用 |
公式サイト | https://www.smile-works.co.jp/ |
弥生給与 Next

弥生給与 Nextは、中小企業向けに使いやすく設計された、クラウド型の給与計算ソフトです。
社会保険や年末調整の自動計算に対応し、法令改正の素早いアップデートも可能です。勤怠情報をベースに給料を計算するため、給料の計算ミスがない安心感を得られます。
また、給与計算と年末調整のほかに、勤怠管理、社会保険や入退者手続きなどの労務管理と機能が充実しています。控除申告書の回収など、従業員とのペーパーレスなやりとりが可能です。Web上でデータの回収、修正が可能なため、従業員側の負担も軽減できます。
サービス名 | 弥生給与 Next |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 年末調整を自社対応する場合ベーシックライト:月3,000円/年間36,000円(税抜)ベーシック:月4,600円/年間 55,200円(税抜)ベーシックプラス:月7,000円/年間 84,000円(税抜) |
公式サイト | https://www.yayoi-kk.co.jp/kyuyo/ |
給料王

給料王は、給与計算や年末調整、マイナンバー管理など、労務関係の業務を一つにまとめられるソフトです。社会保険・年末調整、保険処理、マイナンバー管理に対応し、法定三帳簿や源泉徴収票などの作成も可能です。
インストール型で安定した処理性能を持ち、軽い動作でストレスなく作業できます。また、給与明細のデータ配信に対応しており、ペーパーレス化により作業の負担を大幅に軽減することが可能です。
給料王は個人事業主や中小企業を中心に支持されており、買い切り型で長期利用しやすい点も特徴です。操作性もシンプルでわかりやすいと、ユーザーから高い評価を得ています。
サービス名 | 給料王 |
ソフトの種類 | インストール型 |
費用目安 | 希望小売価格:44,000円(税込)(30日間の無料お試しあり) |
公式サイト | https://www.sorimachi.co.jp/products_gyou/psl/ |
給与計算ソフトおすすめ:大人数(中規模から大企業)向け
続いては、中規模から大企業まで対応できる給与計算ソフトを紹介します。
- freee人事労務
- マネーフォワードクラウド給与
- jinjer(ジンジャー)給与
- 給与奉行クラウド
- Workcloud
- MJSLINK DX給与大将
- ProActive C4
freee人事労務

freee人事労務は、freee株式会社が提供する給与計算ソフトです。独立している勤怠管理と給与計算を一元化することで、作業時間の大幅な削減を実現します。
給与計算や給与明細などの管理や発行はもちろん、会計や経費精算、保険手続きなどにも対応しており、利用者の希望に応じて機能を自由に選択できます。
また、人事労務管理で必要となる「所得税徴収高計算書」や「月額変更届」、「賃金台帳」の作成や出力も可能です。サポート面においても、メールや電話での問い合わせのほか、素早い応答が可能なチャットでのサポートにも対応しています。
サービス名 | freee人事労務 |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 初期費用:0円ミニマム:月額400円/人 スターター:月額600円/人スタンダード:月額800円/人 アドバンス:月額1,100円/人 ※全プラン5名から利用可能 ※価格は税抜き表記 ※大企業向けプランは要問合せ |
公式サイト | https://www.freee.co.jp/hr/features/payroll-processing/ |
マネーフォワードクラウド給与

マネーフォワードクラウド給与は、株式会社マネーフォワードが提供する給与計算ソフトです。個人や50名以下の法人、大企業に至るまで、さまざまな規模に対応しています。
給与計算対象者の自動判定、法令改正や税率変更、社会保険料の料率変更といった対応もすべて自動で実施。日々のサービス改良も無料でアップデートされます。
また、同社が提供する「マネーフォワードクラウド会計」や「マネーフォワードクラウド勤怠」と連携すれば、勤怠管理や給与計算はもちろん、仕分けの起票まで簡単に処理できるようになります。
サービス名 | マネーフォワード クラウド給与 |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | ひとり法人プラン:2,480円/月(年払いの場合)スモールビジネス:4,480円/月(年払いの場合) ビジネス:6,480円/月(年払いの場合) ※51名以上の大企業向けプランは要問合せ |
公式サイト | https://biz.moneyforward.com/payroll/ |
ジンジャー給与

ジンジャー給与は、jinjer株式会社が提供する給与計算ソフトです。ソフトの導入によって、社内で分散した給与計算や勤怠管理といった情報を集約し一元管理します。
給与の自動計算といった基本機能に加え、社員の人事情報や勤怠情報との自動連携が可能。正確な情報連携や給与計算により、大幅に手間を削減します。
また、ソフト導入時のスケジュール管理や初期設定のサポート、導入後の運用改善の提案など、充実したサポート体制を整えています。
サービス名 | ジンジャー給与 |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 月額300円〜/人 ※年間契約から対応 ※サービスやオプションにより追加で料金が発生 |
公式サイト | https://hcm-jinjer.com/payroll/ |
給与奉行クラウド

給与奉行クラウドは、株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供する給与計算ソフトです。給与計算はもちろん、社会保険や年末調整までの給与業務のデジタル化が可能で、業務時間のおよそ7割の削減を実現しています。
企業の特性に合わせた高精度の手当計算、最新情報にもとづく確認や検算など、給与計算に関係する業務を正確かつスピーディーに実施。また、顧問の社会保険労務士や税理士といった専門家に提供できる「専門家ライセンス」も、1ライセンス無償でついており、専門家とのデータやり取りの手間も省けます。
サービス名 | 給与奉行クラウド |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 月額料金:5,500円〜 初期費用:0円(iEシステム) ※従業員人数によりプランが変動 ※年単位からの契約 ※従業員数が300名を超える場合は、拡張パックにより追加可能 |
公式サイト | https://www.obc.co.jp/bugyo-cloud/kyuyo |
Workcloud

Workcloudは、Ceridian Dayforce Japan株式会社が提供する、給与計算ソフトです。給与計算だけではなく、勤怠管理や人事管理といった人事労務に関係する業務の多くを、Workcloudのみで管理できます。
セキュリティ面も堅牢で、サーバーとの通信のすべてを、金融機関サイトと同等レベルで暗号化。サーバーへのアクセスを厳しく制限しています。また、日英対応のインターフェースや自動通知&リマインダー機能など、運用する上で便利な機能も豊富に搭載しています。
サービス名 | Workcloudシステム |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 要問合せ |
公式サイト | https://ceridian.co.jp/ |
MJSLINK DX給与大将

MJSLINK DX給与大将は、株式会社ミロク情報サービスが提供する給与計算ソフトです。給与や賞与の計算に係る基本機能はもちろん、一時金計算や賞与のシミュレーションなど、業務の効率化をサポートする豊富な機能を搭載しています。
また、従業員向けサービス「Edge Tracker」と連携することで、勤怠管理や給与明細の配布、年末調整の作成といった業務のデジタル化を促進します。マイナポータルの電子申請や就業管理、メンタルヘルスといった各社が提供するサービスとも連携でき、会社全体の業務のデジタル化も可能です。
サービス名 | MJSLINK DX給与大将 |
ソフトの種類 | クラウド型/オンプレミス型 |
費用目安 | 要問合せ |
公式サイト | https://www.mjs.co.jp/products/mjslink/payroll/ |
ProActive C4

ProActive C4は、クラウドERPで機能性の高い給与計算ソフトです。
給与計算のほかに、人事・給与業務、会計業務、経費・勤怠管理、販売管理、経理業務など、フロントオフィス・バックオフィス業務の効率化を図れます。
勤怠管理に関しては、在宅勤務やリモートワークなど、多様な働き方に対応できることが特徴です。法改正への対応だけではなく、日本の商習慣を反映させた機能も充実しています。
人事情報を一元管理できるうえに、社会保険・労働保険などの電子申請にも対応。電子申請や化でペーパーレス化も実現できます。また、サポート専用サイト、FAQなど、サポート体制が充実している点もProActive C4の特徴です。
サービス名 | ProActive C4 |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 要問い合わせ(対象業務やユーザー数で異なる) |
公式サイト | https://www.scskminori.co.jp/product/proactive-c4/ |
給与計算ソフトおすすめ:無料で利用できる
続いて、少人数であれば無料で利用できる給与計算ソフトを紹介します。主にコストをかけずに給与計算を自動化したい、個人事業主やベンチャー企業などにおすすめです。
- エクセル
- フリーウェイ給与計算
- ジョブカン給与計算
- 円簿給与
エクセル
エクセル(Excel)は新たな給与計算ソフトを購入せずに、給与計算を始められることが魅力です。
エクセルの給与計算用テンプレートは、インターネット上で配布されています。給与体系や手当項目に合わせて表を調整したり、関数を入れたりと、自由にカスタマイズが可能です。
ただし、法定料率や税制改正があった場合、専用のソフトとは異なり手動での更新が必要です。対応を忘れてしまった場合、給料の計算ミスや法令違反が生じるリスクがあります。
給与計算では、振込先の口座番号などの個人情報を取り扱います。特に、インターネットでテンプレートをダウンロードする場合、ウイルスに感染しないようセキュリティ対策が必要です。
複雑な社会保険料も手動で対応する点を考慮すると、エクセルだけで給与計算をするのは無理があるといえます。後述する給与計算ソフトは、無料でありながら法定料率の自動変更などに対応が可能です。
法令遵守の観点から、エクセルではなく専用のソフトの利用も検討しましょう。
フリーウェイ給与計算

フリーウェイ給与計算は、株式会社フリーウェイジャパンが提供する給与ソフトです。従業員5名までなら永久無料で使えることがポイントで、ネット環境とPCさえあれば無料で給与計算ソフトが利用できます。
給与計算ソフトの基本機能はもちろん、年末調整や源泉徴収票といった法定調書や支払調書についても、無料で作成可能です。また、従業員が6人以上に増えた場合でも、月額1,980円の低コストにて運用できます。
サービス名 | フリーウェイ給与計算 |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 従業員5人以下:無料 従業員6人以上:月額1,980円 |
公式サイト | https://freeway-kyuuyo.net/ |
ジョブカン給与計算

ジョブカン給与計算は、株式会社Donutsが提供する給与計算ソフトです。従業員5名までの事業所であれば、月額料金と初期費用のどちらも無料で利用できます。
また、給与計算だけではなく、同社が提供するジョブカン勤怠管理やジョブカン労務HRと連携することで、バックオフィス業務の一元管理化が可能です。ただし、無料プランでは他サービスとの連携ができないなど、機能の一部に制限がかかる点には注意が必要です。
サービス名 | ジョブカン給与計算 |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 従業員5人まで:0円 従業員6人以上:400円/月(1ユーザー) |
公式サイト | https://payroll.jobcan.ne.jp/ |
円簿給与

円簿給与は、従業員5名まで無料・無期限で使えるクラウド型給与ソフトです。インターネットがあればすぐに利用でき、ソフトのダウンロードも不要です。
給与計算に特化したタイプで、シンプルな操作性で個人事業主や小規模事業者に人気があります。基本的な給与計算・明細出力に対応しているうえに、法定料率の変更や法律の改正があるときは自動で対応してくれます。
また、従業員と給与明細の共有が可能で、明細書を出力して配布する必要もありません。個人事業主や小規模事業者、給与計算ソフトを試してみたい方は、円簿給与を試してみることをおすすめします。
なお、2025年7月1日より、有償サービスである【円簿Pro】給与の提供が開始されます。登録できる従業員数が大幅に増えるほか、より高品質で充実した給与管理機能を利用可能です。
サービス名 | 円簿給与 |
ソフトの種類 | クラウド型 |
費用目安 | 従業員5人まで:無料従業員60人まで:19,800円(ベーシック)従業員150人まで:39,800円(スタンダード) |
公式サイト | https://www.yenbo.jp/service-info/kyuyo.html |
給与計算以外の人事業務も「コボット」で効率化!
「人事労務コボット」は、入社手続きや雇用契約、書類回収などの人事労務業務を自動化できるサービスです。人事労務コボットの導入により、マイナンバー管理や年末調整のペーパーレス化を図れます。
「HRコボットfor応募対応」と連携することで、採用業務の効率化を実現できる点も特徴です。24時間365日応募者への即時対応が可能なため、応募者を取りこぼすリスクを軽減できます。
給与計算だけではなく、採用業務の効率化を検討している方は「人事労務コボット」「HRコボットfor応募対応」の導入をご検討ください。
給与計算ソフトの導入で失敗しないためのポイント

では、給与計算ソフトを導入する際にはどういった点に注意すべできでしょうか?ここでは、失敗しないためのポイントを5つに分けて解説します。
<ポイント>
- 自社の規模にあったソフトを選ぶ
- 操作性を重視する
- 初期費用と維持費用を考慮する
- 自社システムとの互換性を確認する
- サポート体制が整っているか確認する
これらのポイントを意識して給与計算ソフトを選ぶことで、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
自社の規模にあったソフトを選ぶ
自社の規模にあった給与計算ソフトを選ぶことで、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
基本的に、給与計算ソフトは「中小企業向け」「大企業向け」など、企業の規模に合わせて使いやすいように開発されています。
パートやアルバイト、正社員など多くの雇用形態の従業員が在籍する大企業などにおいては、カスタマイズ性の高い大企業向けのソフトを選ぶべきでしょう。逆に、少人数の中小企業や個人事業主などの場合は、カスタマイズ性能の高さではなく、シンプルかつ安価なソフトを選ぶのがおすすめです。
給与計算ソフトを導入する際には、このように自社の規模にあったソフトを選ぶようにしましょう。
操作性を重視する
給与計算ソフトを選ぶ際に気をつけたいのが操作性です。
高機能なソフトであっても、操作性が悪ければ効果的な運用はできません。また、一部の限られた人にしか扱えないような難易度の高いソフトでは、担当者の負担になってしまいます。
給与計算ソフトを選ぶ際には、機能や価格面だけではなく操作性も十分に考慮してから導入するようにしましょう。
初期費用と維持費用を考慮する
給与計算ソフトの導入で失敗しないためには、初期費用と維持費用の両面から検討することが重要です。たとえば、クラウド型の給与計算ソフトの場合、初期費用は低く抑えられますが、使い続けるためには月額費用(ランニングコスト)がかかります。
自社の予算と規模に応じ、初期費用と維持費用の両面から比較して、導入するソフトを選びましょう。
自社システムとの互換性を確認する
給与計算ソフトを導入する際には、必ず自社システムとの互換性があるかを確認しましょう。
勤怠管理システムや人事管理システムなど、自社で運用中のシステムとの互換性があることで、より効果的に運用することが可能です。自社システムとの互換性がないと一括管理できないため、かえって業務の負担が増える可能性も考えられます。
勤怠管理システムや人事管理システムなど、必ず自社システムとの互換性を確認してから導入するようにしましょう。
サポート体制が整っているか確認する
サポート体制の充実度も、給与計算ソフトを導入する上で重要なポイントとなります。メールや電話といった基本のサポート以外にも、リモートアクセスや画面の共有といったサポート機能があると、万が一のトラブル時も安心です。
また、サポート対応が可能な日時も確認しておきましょう。給与計算ソフトの中には、24時間365日体制でサポート対応しているサービスもあります。
まとめ
給与計算ソフトの概要や機能、おすすめの給与計算ソフトや失敗しない選び方などについて解説しました。
給与計算ソフトとは、給与計算や給与明細書の作成といった業務を自動化するソフトウェアのことで、導入することで煩雑な作業がなくなり、業務の効率化につながります。
給与計算ソフトを選ぶ際には、「自社の規模に合わせる」「操作性を重視する」「コストを考慮する」「互換性やサポート体制を確認する」などを意識すると良いでしょう。今回お伝えした内容を参考に、ぜひ給与計算ソフトの導入を検討してみてください。
なお、当社ディップ株式会社では、採用業務などの効率化を図れる「コボットシリーズ」を展開しています。採用業務には多くの手間と労力がかかるため、コボットの導入で採用担当者の負担を軽減できます。少しでもご興味をお持ちの方は、当社ディップ株式会社までお気軽にご連絡ください。