心のこもった謝罪文の書き方とは?信頼回復のコツを解説

ミスをして相手に迷惑をかけてしまった際は、謝罪で誠意を伝えることが大切です。
しかし、謝罪文を書くことは難しく、どのような文面であれば、信頼を回復できるかわからず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、心のこもった謝罪文を書くときの注意点やコツについて解説します。
実用的な例文や使いやすいフレーズなども紹介するので、誠意ある謝罪文を書きたいという方は、ぜひとも参考にしてください。

心のこもった謝罪文の書き方

まず、心のこもった謝罪文の書き方について解説します。

謝罪文を書くことにはどのような目的や重要性があるのか、どういった形式で書けばいいのかという点も解説するので、これらを念頭に置いて謝罪文を書くようにしましょう。

謝罪文の定義と目的

謝罪文は、ミスをして相手に迷惑をかけた際や、自分の言動で他人を傷つけてしまった際などに謝罪の気持ちを伝えるために書く文章です。

その目的は自分の間違いを認めたことを表明し、迷惑をかけてしまった相手からの信頼回復を目指すことにあります。また、自分の失敗と向き合い、心の整理をつけるという意味もあります。

自分の問題点はなんだったのか、再発防止のために何をするのかといったことは言葉にすることで確かなものになります。
自分のためにも相手のためにも、謝罪文の意義を意識してきちんとした文章を書けるようにしましょう。

謝罪文を書くことの重要性

謝罪文には、状況がこれ以上悪化しないように食い止めるという重要性があります。こちらに非があるのに謝罪しないと、相手の心象とともに状況は悪くなる一方です。

また、本来であれば謝罪をする際には直接会うべきですが、直接の謝罪は予定の調整が必要であり、受け入れてもらえるとは限りません。そして時間が経てば、状況は一向に改善しません。

このように直接会えない場合は、なるべく早く文章で謝罪することが大切です。その際は、許してほしいという利己的な気持ちではなく、誠意を持った反省の気持ちを伝えるよう心がけましょう。

謝罪文の形式

謝罪文の形式としては、かつては手書きでなければ誠意が伝わらないという考えが根強かったため、手紙で書くのが一般的でしたが、現在ではメールやSNSで書くことも増えています。

どの形式を使うのかは、相手や状況に合わせて選びましょう。個人的な謝罪にSNSを使うことが問題になることはほとんどありませんが、ビジネスでは基本的に使うべきではありません。

また、ビジネスの場で謝罪する際、ほとんどの場合はメールで十分ですが、重大な失敗をした場合や大切な取引先に対して贈る場合の謝罪文であれば手書きの方が適切です。

心のこもった謝罪文を書く際のポイント

謝罪文は基本的に、挨拶⇒謝罪の言葉⇒状況説明⇒改善策⇒結びの言葉、という流れで書きます。
ただし、謝罪文においては一刻も早く謝ることが大切です。「この度は大変ご迷惑をおかけしております」といった、挨拶と謝罪の言葉を分けない言葉から始めるのもよいでしょう。

また、言い訳をせず自分に非があることを認めることも重要です。
仮に相手や別の誰かに落ち度があったとしても、それについてを謝罪文に書くべきではありません。事実がどうであれ、言い訳がましい謝罪文は印象が悪く関係の改善につながりません。

あくまでも自分自身について、何が悪かったのか、どのように改善するつもりなのかなどを伝えましょう。

心のこもった謝罪文の例文【シーン別】

心のこもった謝罪文の例文を、謝罪のシーン別に紹介します。
シーンごとに異なる書き方のポイントについても解説するので、実際の状況ではどのような謝罪文にすべきか考えながら、書く際の参考にしてください。

従業員の接客態度でクレームがあった場合

件名:弊社スタッフの誤った対応についてのお詫び

○○様

平素より弊社のサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

この度は、弊社スタッフの対応によりご不快な思いをおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
○○様にご来店いただいた○月○日につきまして事実確認を致しましたところ、○○様のご指摘通り弊社スタッフの対応に問題があったことを確認しました。
マネージャーである私の監督不行き届きをお詫び申し上げる次第でございます。

担当者には二度とこのような対応をすることがないよう、厳重に注意を致しました。
また、該当スタッフだけではなく、弊社の全スタッフに改めて厳しく注意・指導を行いました。
今後はお客様の信頼を回復できますようスタッフ一同より、一層丁寧な接客を心がけていきますので、何卒ご容赦のほどお願い申し上げます。

この度は貴重なご意見を頂き、誠にありがとうございました。
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

ポイントとしては、謝罪の言葉とともに今後の改善案を書くことです。
スタッフへの注意・指導といったすぐに実践できるものであれば、既に対策を行ったと伝える方がより誠意が伝わります。

ミスによってお客様に損害を与えた場合

件名:発送ミスについてのお詫び

○○様

平素より弊社のサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

このたびは○月○日に弊社で発生した発送ミスにより、お客様に大変ご迷惑おかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。

発想を予定しておりました○○に関しましては本日発送いたしました。
お客様のもとには○月○日に到着予定となっておりますので、改めてご査収のほどお願い申し上げます。

原因について調査しましたところ、このたびの発送ミスについては、商品情報の伝達不充分によるものでございました。
今後はこのような事態を引き起こすことのないよう、発送前のダブルチェック体制を見直し、再発防止に努めてまいります。

このたびは弊社の不手際でご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

前述した通り、謝罪文を書く際には他に原因があった場合でも自分自身や自社についての反省を書くべきですが、納品の遅れなどお金に関わるミスの場合はこのポイントを特に気をつけなければなりません。

また、遅れた商品はいつ届けられるのか、といった具体的な情報があれば伝えるようにしましょう。

約束や契約を守れなかった場合

件名:打ち合わせについてのお詫び

株式会社○○
○○部 ○○様

いつもお世話になっております。
株式会社○○の○○です。

このたびは、○月○日に実施する予定だった打ち合わせの件について、謝罪をさせていただきたくメールを送らせていただきました。
貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、私の不手際により反故にしてしまったことを深くお詫び申し上げます。

今回、打ち合わせを失念してしまいましたのは私のスケジュール管理不足によるものです。
今後は同様の間違いを繰り返さないよう、スケジュール管理について徹底して見直します。

つきましては、近日中に改めて貴社へお詫びに伺いたく存じます。
また、その際に再度打ち合わせをさせていただけないでしょうか。

この度は私の不手際によりご迷惑をおかけしてしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

ポイントとしては、謝罪の言葉とともに約束や契約を守れなかったことを書くことです。
失念してしまった、といった身も蓋もない理由の場合でも、下手に嘘をつかずに正直に述べると誠意がより伝わります。

システム障害でお客様に迷惑をかけた場合

件名:○月○日 ○○時に発生したシステム障害に関するお詫び

株式会社○○
○○部 ○○様

いつもお世話になっております。
株式会社○○の○○です。

いつも弊社の「○○○」をご利用いただき、誠にありがとうございます。
○月○日 ○○時過ぎより、ログインできないという障害が発生し、ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございません。

本日の○○時に復旧が完了し、現在はログインが可能になりましたので、ご報告いたします。



【障害発生の時間帯】
○月○日 ○○時○○分から○月○日 ○○時○○分頃まで
※現在は復旧しております

【対象者】
弊社「○○○」をご利用いただいている会員様

【事象】
ログインができない

【原因】
ストレージの容量不足を起因とする、データベースサーバーの制御機能停止

ポイントとしては、障害が発生した時間や現在の状況などについても詳しく書くことです。
現在は復旧しているのか、復旧していないのであればいつ頃復旧が完了する見込みなのか、原因は何なのかなど、詳細に伝えるほどユーザーに納得してもらえる可能性が高まります。

心のこもった謝罪文を書くときに使えるフレーズ

心のこもった謝罪文を書くためには、誠意の伝わる言葉選びが重要です。
一般的な状況と深刻な状況で使えるフレーズをそれぞれ紹介するので、ぜひとも参考にしてください。

一般的な状況で使えるフレーズ

まず、誤解を生んでしまった際や、カバーの簡単なミスをしてしまった際などに使えるフレーズを紹介します。

こういった状況であまり大げさな謝罪をすると、かえって相手を困らせてしまうこともあるので受け取りやすい表現を心がけましょう。

  • 申し訳ありません
  • お詫びいたします
  • 失礼いたしました
  • 反省しております
  • お許しください
  • ~の不注意で、

改まった謝罪をするほどではないが上記のフレーズでは失礼にあたるかもしれないという場合は、今から紹介する少し丁寧なフレーズを使うとよいでしょう。

  • 大変失礼いたしました
  • 申し訳ございません
  • ご迷惑をおかけいたしました

深刻な状況で使えるフレーズ

多額の金銭が絡んだミスをしてしまった場合など、深刻な状況での謝罪に使えるフレーズを紹介します。
起こったトラブルに関して一切の責任が自分にあることを認める場合に使いましょう。

  • 謹んでお詫び申し上げます
  • 多大なるご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます
  • 弁解のしようもございません
  • 猛省しております

こうした重い表現は誠意の伝わるものではありますが、あまり多用しすぎるとわざとらしい印象を与える可能性もあります。

謝罪のフレーズを重ねるだけではなく、状況の丁寧な説明や今後の再発防止策などと合わせて文章を組み立てるように気をつけましょう。

謝罪文を書くときの注意点

謝罪文を書くときは、相手を責めないように気をつけましょう。たとえ相手にもミスがあったとしても、謝罪文に書くべきではありません。
自分の非を認め、言い訳をしないようにすることで状況の改善が進みます。

また、謝罪が必要になった場合は迅速に対応することが大切です。
トラブルが発生してから謝罪までに時間がかかれば、相手は放置されたと感じてしまうため誠意が伝わりにくくなってしまいます。

問題を解決してから謝罪しようと考えてしまうこともあるかもしれませんが、謝罪文と解決の報告は分けて送ればよいので、まずは謝罪文を優先しましょう。

心のこもった謝罪文を書いて信頼回復につなげるコツ

業務上のミスは相手からの評価を下げ、関係を悪化させてしまうものですが、心のこもった謝罪文を書いて誠意を見せることで信頼回復につながる可能性があります。

問題を解決して信頼を回復し、逆に取引拡大につなげようという意識が大切です。評価が下がってしまっているからこそ、上手く挽回できればギャップで以前よりも高い評価を得られることもあります。

謝罪文を書く際には、起こってしまったミスをきちんと反省することも大事ですが、ミスをどれだけ誠実に取り戻すかということも相手に伝えることが信頼回復につなげるコツです。

心のこもった謝罪文を書いて取引拡大につなげよう!

謝罪文を書く際は言い訳をせず、誠意を伝えることが大切です。心のこもった謝罪文を書いて、ミスを取引拡大のチャンスに変えましょう。

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