やんわりした催促メールの書き方|コツと例文6選

納品の期日が迫っていたり、入金の確認が取れていないという状況の際には相手に催促メールを送らなければなりません。

しかし、どのような文章なら相手に不快な思いをさせずに催促できるのか、送るべきタイミングはいつなのか、そのような悩みも多いでしょう。

本記事ではやんわりとした催促メールの書き方について、例文を交えて基本から解説していきます。
円滑にビジネスを進めるために、適切な催促メールを作成できるようになりましょう。

やんわりした催促メールの書き方

催促メールの書き方から解説していきます。

日頃ビジネスメールを作成している方であれば、基本構成はあまり変わりませんので難しくはないでしょう。使えるフレーズなどあわせて紹介しますので、応用してみてください。

催促メールを送るケース

催促メールを送る場面は、以下のようなケースが考えられます。

「納品が遅れているとき」
仕事に関わる書類や依頼した商品などが納品されていない場合は、催促します。このケースは、特に仕事のスケジュール全てに影響を出してしまう場合があるので注意が必要です。

「期日までに入金されないとき」
入金が遅れている場合も催促メールを送る必要があります。こちらは入金の確認漏れも考えられるので、送る前によく確認しましょう。

「依頼していた返信メールが届かないとき」
依頼していた返信メールが、指定した期日になっても来ていなければ催促する必要があります。相手によって返信スピードが異なるため、催促するタイミングは注意します。

また、返信メールの見落としがないか、事前に確認しておきましょう。

催促メールの重要性と課題

ビジネスは社内だけでなく、取引先との連携によって進行していきます。どこかで業務が止まってしまった場合は、すぐに対応しなければなりません。

催促メールは業務で何かしらの遅れが生じたとき、相手の行動を促して業務を滞らせないようにするためのものです。遅れを取り戻すために催促するという目的はありますが、遅れているからといって感情的な催促メールを送ってしまわないよう細心の注意を払わなければなりません。

一方的に相手を責め立てるような感情的な催促のメールを送ってしまうと、相手に不信感を与えてしまい、たったのメール一通で今後の関係性が悪化する恐れがあります。

そうならないためには、やんわりと催促することがポイントです。

やんわりした催促メールの書き方の基本

催促メールの基本的な書き方の解説です。順に、「件名」「冒頭の挨拶」「前置き」「本題」「締めの言葉」と進めます。

「件名」
件名は【ご確認】や【入金確認】のように、一目で要件と催促メールであることが伝わるように記載します。

「冒頭の挨拶」
通常のビジネスメールと同じような形で始めましょう。丁寧であれば問題ありません。

「前置き」
前置きには相手にプレッシャーを与えないよう、「行き違いでしたらご容赦ください」などワンクッション置いてやんわりと表現します。

「本題」
催促する内容、回答の期日(時間)などを記載し相手へ行動を促します。ここで注意したいのは、間違っても上から目線にならないようにすることです。

「締めの言葉」
催促してしまって申し訳ないという謝罪、相手へ配慮した言葉を入れて締めくくります。

催促する相手はシーンによって違いますので、相手との関係性に応じて書き方を工夫しましょう。失礼のないように低姿勢になることは前提ですが、過剰にならないようにすることが大切です。

やんわりした催促メールを書く際に使えるフレーズ

実際に催促メールを書く際に使えるフレーズの紹介です。

件名
「【資料のご提出のお願い】」
「【ご回答のお願い】」
「【至急】納期のご確認」

件名はわかりやすさ重視で、目立つように隅付き括弧で強調しましょう。

冒頭の挨拶
「いつもお世話になっております」
「先日はご丁寧にご対応いただきありがとうございました」

こちらは通常のビシネスメールで使われているもので問題ありません。

前置き
「すでにご手配されていましたらお手数ですが」
「行き違いでご対応いただいておりましたら申し訳ございません」

タイミングによっては行き違いになる可能性があるため、前置きはやんわりとした文章を意識します。

本題
「先日ご依頼いたしました〇〇の件ですが、進捗状況をお伺いできますでしょうか」
「お忙しい中恐れ入りますが、状況をお確かめの上、本日中にお知らせくださいますようお願い申し上げます」

催促内容と、期日を明記しましょう。

締めの言葉
「お忙しいところお手数ではございますが、何卒よろしくお願いいたします」

相手を配慮した言葉を入れておくことが重要です。

やんわりした催促メールの例文【シーン別6選】

ここからはやんわりとした催促メールの例文を、シーン別に紹介していきます。大きく分けて6つの例文を紹介しますので、近いものを参考にしながら催促メールを作成してみてください。

社外の取引先に入金をやんわりと催促する際のメール

件名:【入金について】Re:入金の件

株式会社△△
◇◇様

いつもお世話になっております。
株式会社◎◎の◯◯です。

行き違いで入金されているようでしたら申し訳ございません。

⬜︎月⬜︎日を期日とさせていただいておりました(サービス名)の利用料金につきまして、現在入金の確認ができていないため、ご連絡させていただきました。

お手数をおかけしますが、入金状況を確認していただき、万が一未入金の場合は⬜︎月⬜︎日の⬜︎時までにお振込みいただきますようお願いいたします。

何卒よろしくお願いいたします。

入金の催促は、取引先の状況によっては対応してもらえるまでに時間がかかってしまうことがあります。
同様に、入金確認などにも時間を取られてしまいます。

時間がかかることを踏まえ、新たな期日の設定は本来入金をしてもらいたい日の1営業日前を設定することをおすすめします。

社外の取引先にメールの返信をやんわりと催促する際のメール

件名:【ご回答のお願い】Re:ご契約に関して

株式会社△△
◇◇様

いつもお世話になっております。
株式会社◎◎の◯◯です。

行き違いでご対応いただいておりましたら失礼いたします。

⬜︎月⬜︎日に「ご契約に関して」という件名で弊社サービスのご契約をまとめた資料をお送りいたしましたが、ご確認いただけましたでしょうか。
念のため、前回のメール概要と添付ファイルを再送いたします。

こちらの件、添付資料に回答をお願いする項目がございますので、⬜︎月⬜︎日までにご回答いただけますと幸いです。

お忙しいところ大変恐縮ですが、ご対応のほどよろしくお願いいたします。

ビジネスの中で返信を必要とするものには、送信する際に返信期限を明記しておくことが大切です。期日を過ぎた場合には催促メールを送りますが、このときも明確に返信の期日を記載するようにしましょう。

状況により返信を急ぐ場合は理由なども添えて記載するとよいでしょう。

社外の取引先に納品をやんわりと催促する際のメール

件名:【至急】Re:納品のご確認

株式会社△△
◇◇様

いつもお世話になっております。
株式会社◎◎の◯◯です。

本メールと行き違いでご対応いただいていた場合はご容赦ください。

⬜︎月⬜︎日に弊社よりご注文いたしました(商品名)ですが、昨日までにご送付いただけると伺っておりましたが、本日12時の時点で商品の到着が確認できておりません。

誠に恐れ入りますが、状況をお確かめの上、本日中に◯◯までご納品の期日をお知らせくださいますようお願い申し上げます。

お手数ですが、よろしくお願いいたします。

納品の催促の場合も、発送準備などの時間を要するため遅れが出ていることが発覚したらすぐに催促メールを送りましょう。

急ぎでなければ納品期日をこちらから指定するのではなく、相手に納品することが可能な日時を提示してもらうことで、余分なプレッシャーなどを与えずに済みます。

社内の上司に返信をやんわりと催促する際のメール

件名:【再送】Re:申請書類について

◎◎部 ◇◇部長

お疲れ様です。◯◯です。

現在ご対応いただいている最中でしたらご容赦ください。

表題の件、◎◎部の残業申請の書類の締め切りが昨日までとなっておりましたが、本日12時の時点で確認が取れておりません。

お忙しいところ大変恐縮ですが、本日中にご対応いただきますよう、よろしくお願いいたします。

社内の上司に宛てた催促メールであっても、すぐに対応してもらえるよう明確な期日を設定して記載しましょう。役職によってはメールの確認に時間がかかることも考慮しなければなりません。

社外の取引先との違いとしては送信する相手が社内ということですが、相手が見知った上司だからとメールの文面が砕けた表現になっていいということではありません。

相手に不快な思いをさせない、関係性を維持することがやんわり催促する目的です。
身内なら雑な書き方や頼み方でも構わないという勘違いをしないように注意しましょう。

社外の取引先に返事を再度催促する際のメール

件名:【重要】Re:××のご確認/⬜︎月⬜︎日まで

株式会社△△
◇◇様

いつもお世話になっております。
株式会社◎◎の◯◯です。

本メールと行き違いでご対応いただいている場合は何卒ご容赦ください。

度々のご連絡で恐縮ですが、前回お願いしておりました××の確認が、本日時点で取れていないため再度ご連絡させていただきました。
恐れ入りますが、⬜︎月⬜︎日までにご対応いただけますと幸いです。

念のため、下記に前回のメール文面を添付させていただきます。

(前回のメール文面)

大変恐縮ではございますが、極力お早めにご対応いただけますでしょうか。

ご確認のほどよろしくお願いいたします。

こちらは一度目の催促メールに返信がなかった場合の例文です。期日を過ぎても返信の確認が取れなかった場合は、その翌日を目安に再び催促メールを送信します。

2回目の催促なので件名にも期日を明記するなどして期日をはっきりと伝えるようにしましょう。

社外の取引先に進捗状況をやんわりと確認するためのメール

件名:【ご確認】Re:進捗状況について

株式会社△△
◇◇様

いつもお世話になっております。
株式会社◎◎の◯◯です。

行き違いでご連絡いただいておりましたらご容赦ください。

先日ご依頼しました××の件ですが、納期が近づいてきましたので、一度進捗をご共有いただけますと幸いです。

何かご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にご連絡いただけましたらと存じ上げます。

引き続き、宜しくお願い申し上げます。

仕事の依頼をしている場合は、進捗状況の把握が必要になります。

進捗状況によっては対応しなければならないことも出てくるので、報告がなければ催促メールを送ることになります。行き違っていないかは事前によく確認した上で「進捗状況はいかがでしょうか?」などの表現を使います。

進捗状況確認の催促メールは、タイミングによっては急かしているように取られてしまうので、やんわりと尋ねることが大切です。

やんわりした催促メールの書き方のコツと注意点

催促メールはやんわりとした文面で行うことが大切です。
ここまでで少し触れてきましたが、改めてやんわりとした催促メールの書き方のコツと、注意点についても解説します。

クッション言葉を使用する

催促メールは受け取る側からすると、ビジネス上仕方がないとはいえあまり気持ちのいいものではありません。だからこそ、クッション言葉を使用し、やんわりと催促することが大切です。

例文にもいくつか使用していますが

「その後いかがでしょうか」
「行き違いになっておりましたら申し訳ございません」
「現在ご対応いただいている最中でしたらご容赦ください」

などのクッション言葉は、相手のことを考え気遣っている文章表現です。

自分で作成した催促メールや本記事の例文などからクッション言葉の部分を抜いてみると、いかに冷たい催促メールになるか一目瞭然です。

今後も円滑にビジネスが続くよう、クッション言葉の活用を覚えましょう。

件名は端的に書く

件名は端的に、長くならないようして一目でわかるように書くことがポイントです。期日がある場合は件名に含めても構いません。

催促メールである時点で、催促したい内容のビジネスメールは送信してあるので、前回のメールの返信という形で送信します。相手も多くのビジネスメールをやり取りしています。

ただ返信しただけでは催促メールと気付かれない可能性もあるため、【】などの隅付き括弧で強調することですぐに確認してもらえるように工夫しましょう。

上から目線にならないよう注意する

催促メールを送らなければならない状況は、その時点で業務に遅れが発生しており各所に影響が出るということです。場合によってはその遅れが重大な問題になることもあるでしょう。

しかし仮に相手に非があるような場合でも、決して上から目線で催促してはいけません。
上から目線で催促メールを書いてしまうと、受け取った相手の心証は悪くなってしまいます。今後もビジネスを続けていく関係であれば、それがこじれる可能性は高いでしょう。

ビジネスは人と人との間で成り立っています。ミスをしない人はいません。
どのような状況でも上から目線にならないよう注意し、相手を気遣えるやんわりとした催促メールを意識しましょう。

催促メールを送るタイミングとチェックポイント

最後に催促メールを送るタイミングと、送る前に確認すべきチェックポイントについて解説します。
適切なタイミングと、事前の確認を怠らないようにそれぞれ把握しておきましょう。

催促メールを送るタイミング

業務に遅れが生じたらすぐに催促メールを送る、というのは適切ではありません。

入金が期日より遅れている場合は、銀行によっては翌営業日に入金されるケースもあるので、少なくとも銀行の翌営業日までは待ちましょう。

メールの返信が来ないというような状況なら、1日以内に催促メールを送信しましょう。
緊急性が高いなどの特別に急ぐ理由がある場合は、すぐに送信しても問題ありません。

また催促メールはできるだけ早く気付いてもらえることが望ましいので、午前中に送るようにしましょう。
午後や遅い時間になると相手の業務時間が終了してしまっており、確認が翌日になってしまうこともあります。

催促メールを送る際のチェックポイント

催促メールを送信する前には、再度確認をすることも大切です。

入金は銀行によってはタイミングがズレることもあるため、口座に入金がされていないことを確認してから催促メールを送ります。

メールの返信は特に見落としがちです。
メールの種類によってはもらった返信が迷惑フォルダに入ってしまっていたり、誤って削除してゴミ箱フォルダにあったということも少なくありません。

見落としたまま催促メールを送ってしまうと、相手は返信したのに催促されたということで印象も悪くなってしまいます。

また催促メールは送る前に必ず再度確認し、やんわりとした催促になっているかもチェックします。
急いでいたりするとどうしても感情的な表現になってしまうので、作成後には読み直すことをおすすめします。

まとめ:やんわりとした催促メールで不快にさせないよう配慮しよう!

人同士の間で成り立っているビジネスは、どこかで必ず遅れやエラーが出てくるものです。
そんなときこそ感情的にならずやんわりと催促できるスキルの持ち主こそ、相手を不快にしないよう配慮のできる優秀なビジネスパーソンといえるでしょう。

落ち着いてやんわり催促できる余裕を持つためには、日頃の業務に圧迫されることのないように環境を整えることも大切です。

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